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<地上イージス>深まる溝、深まらぬ議論 防衛省、秋田の議会で再説明も具体性欠く

秋田市議会への説明会で答弁する岡次長(中央左)

 陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)を候補地とする地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を巡り、防衛省は23、24の両日、秋田県議会と秋田市議会に2度目の説明を行った。6月14日の前回よりも資料こそ充実させたものの、質問と食い違う答弁が続き、内容も「検討していく」と具体性を欠く表現が多かった。同省は「丁寧に説明する」と繰り返すが、議論は深まらないままだ。

 「質問の意図を理解できましたか」。24日の市議会全員協議会。かみ合わない答弁をする岡真臣(まさみ)防衛政策局次長に、見かねた小林一夫議長が繰り返し声掛けする場面があった。
 会派「そうせい」の宇佐見康人市議は冒頭、「配備を受け入れるべきだとの声も多数ある」としながら「理解を示す人も(防衛省の)進め方に不満を抱いている」と苦言を呈した。
 宇佐見市議は「地元理解を得たとどう判断するのか」などと質問したが、答弁は抽象的な言い回しに終始し、説得力はなかった。「不信感を持つのは、こうしたやりとりで聞いたことに答えていないと感じるためではないか」と批判した。
 23日の県議会全員協議会でも、「次の世代につなぐ会」の沼谷純県議が「(新屋演習場に)何を置くかも未定。スケジュールもテロ対策も金額も未定。それでは何を納得すればいいのか」と迫った。
 岡次長の答弁はここでも歯切れを欠き、「決定していない部分が多々あるが、今後の検討状況に応じて説明していきたい」と述べるにとどまった。
 一方で前回5ページだった資料は、今回は46ページと大幅に増えた。北朝鮮の核交渉の経緯や弾道ミサイルの発射動向、日本の弾道ミサイル防衛体制、今後の現地調査の内容などが盛り込まれた。
 終了後、岡次長は報道陣に「理解が深まったかというよりは、丁寧な説明を繰り返す努力が重要だと改めて感じた」と述べた。
 2度目の説明会で「疑問が深まった」と振り返る沼谷県議。「聞きたいことに答えず、配備の必要性など説明したいところだけ詳しく話している」と防衛省の姿勢を批判する。
 28日には6月17日に続き秋田市での2度目の住民説明会がある。市議の一人は「(24日の全員協議会は)はぐらかす答弁で誠意が見えなかった。ただ既成事実を積み重ねているようだ」と述べ、説明の場でまた同じことが繰り返されかねないと警戒する。


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2018年07月27日金曜日


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