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<高校野球宮城>積極走塁、継投鮮やか 仙台育英らしい緻密な野球

古川工−仙台育英 3回裏仙台育英1死二塁、菊地が中前に先制の適時二塁打を放つ。捕手鎌田

 大会100回目の夏。王者にふさわしい戦いぶりで頂点に上り詰めた。
 攻守に仙台育英らしい緻密な野球を展開した。攻撃は一つでも先の塁を目指そうという走りに象徴されている。二塁打とした三回の菊地、四回の沢田。少しでも野手が処理に手間取ると、すかさず次の塁を陥れる。七回は暴投で二走熊谷が一気に生還し、古川工を突き放した。
 継投も鮮やか。最大のピンチだった六回無死満塁で、須江監督は迷わず2年大栄をマウンドに送る。3番鎌田、4番佐々木大成は外角ぎりぎりの球で見逃し三振。石山は一飛に打ち取り「2失点はしょうがない」という須江監督の胸算用をいい意味で裏切った。
 「思い切り投げることができた」。右腕の強気を支えたのは、同時に交代出場した捕手阿部の存在だ。秀光中教校時代からバッテリーを組み「投げていても安心感がある」(大栄)。この試合、阿部が3人目の捕手というところが、選手層の厚さを表している。
 不祥事で昨年12月上旬から6カ月間、対外試合が禁じられた。チームは実戦感覚を維持するために100試合以上の紅白戦を実施し、技術面、精神面ともに着実に成長。地域の除雪や清掃などのボランティア活動にも、今まで以上に取り組んできた。
 「あの6カ月は無駄じゃなかった」。歓喜の輪の中で、主将でもある阿部は、そう感じていたという。
 100回目というだけではない。特別な夏がナインにやってくる。
(今愛理香)

<熊谷、好走塁で追加点>
 仙台育英は足技で貴重な1点を奪った。3点リードの七回、無死二塁で小松が暴投。捕手の鎌田が処理を手間取っているうちに、二走の熊谷が一気に本塁を陥れた。「自分の長所は走力。迷いはなかった」と胸を張った。
 準決勝まで実に打率6割1分5厘。恐怖の9番打者と言える活躍を見せてきた。この日は1安打に終わったが、試合を決定付ける好走塁だった。甲子園での目標は毎試合の盗塁。「常に先の塁を目指して勝利に貢献する」と活躍を誓った。

<佐々木前監督「甲子園での活躍楽しみ」>
 昨年12月まで仙台育英の監督を務めた佐々木順一朗さん(58)がバックネット裏で観戦し、かつての教え子の勇姿に時折うれしそうな表情を浮かべた。
 七回裏の仙台育英の攻撃を見届け、勝利を確信した様子で球場を後にした佐々木さんは「甲子園での活躍が楽しみ。期待しています。(須江監督の采配は)素晴らしい」と話した。


2018年07月29日日曜日


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