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<遠野市議選>女性議員63年ぶり誕生なるか 市民に擁立の機運

60年以上にわたり、男性だけで占められてきた遠野市議会議場

 任期満了に伴う岩手県遠野市議選(定数18、10月21日告示、28日投開票)で、63年ぶりに女性議員が誕生するかどうかに市民の関心が集まっている。先の国会では「女性候補推進法(政治分野の男女共同参画推進法)」が成立したばかり。「もっと市政に女性の視点を」と、市民の間で女性候補擁立の動きがささやかれ始めた。

 市によると、1954年の市制施行時に旧上郷村の女性村議が合併特例で市議にスライドした記録が残っている。ただ、この市議は翌55年の市議選には立候補しなかった。女性の立候補は、71年市議選の1人だけだという。
 市内で2児を育てるパート女性(37)は「市は『子育てするなら遠野』とPRしているが、施策に女性の思いが反映されていない」と指摘。その一例に、市内に2校ある県立高の統合騒動を挙げた。
 市は定員割れ解消の支援策として通学費補助などを打ち出したが、女性は「本当に必要なのは給食の導入」と提案する。「弁当を毎朝作る大変さは母親でなければ分からない。ママ友と『議会に女性がいないと駄目だね』と話し合っている」と言う。
 女性議員ゼロで最近注目されたのが鹿児島県垂水(たるみず)市だ。こちらは58年の市制施行以来、一度も女性が議員になったことがない。
 県内の女性議員らでつくる「鹿児島県内の女性議員を100人にする会」は垂水市で重点的に活動を開始。来春の市議選に向け、候補の発掘から選挙戦の指南まで徹底支援で女性議員誕生を目指す。
 会代表で鹿児島県南さつま市議の平神(ひらがみ)純子さん(61)は「人口の半分が女性なのに議員ゼロというのは異常。子育てや福祉の分野で、生活者としての女性の声を政治に届けなければいけない」と遠野市にもエールを送る。
 遠野では市議選が3カ月後に迫る中、複数の女性の立候補が取り沙汰されている。ある現職の男性議員は女性議員誕生に理解を示しつつ「女性が立候補すれば女性票が流れ、あおりを食う可能性がある」と複雑な表情を浮かべた。


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2018年07月29日日曜日


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