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<秋田竿燈まつり>原点回帰へ過度な「継ぎ竹」使用自粛 高さと安全バランス考慮

祭り本番を前に披露された模範演技。竹を継ぎ足すたび、竿燈がしなる=21日、秋田市

 秋田市で8月3〜6日に開かれる「秋田竿燈まつり」で、竿燈本体の親竹の下に竹を足す「継ぎ竹」が高さ競争になっているとして、関係者が使い過ぎを控えるよう呼び掛けている。継いだ竹が折れて見物客が負傷した昨年の事故を受け、在り方を見直した。「より高く上げたい」という差し手の意欲にも心配りしつつ安全性を高め、稲穂に見立てた竿燈の妙技で豊作を祈る祭りの原点に立ち返る。
 今年の祭りに向けて7月8日にあった安全面の検討会議。実行委員会と共催する秋田市竿燈会は、祭りに参加する町内会などに「継ぎ竹の過度な使用を控えてほしい」と訴えた。
 市竿燈会会長の藤原賢一さん(75)によると、1986年に差し手の技を競う「竿燈妙技会」の自由演技が始まった頃から竿燈の高さが急に上がったという。
 ちょうちんが連なる親竹の下に足す竹の本数を増やすため、継ぎ竹の強度を高める「加工」もなされるようになった。藤原さんは「今は高さを競うショーのようになっている。一度原点に戻りたい」と話す。
 見直しの機運が高まった背景には、昨年の祭り最終日の8月6日に起きた事故への懸念がある。継ぎ竹が折れた竿燈の一部が倒れ、観光客の男性の顔に当たって大けがをした。親竹の長さは約12メートルで、その下に約1.2メートルの継ぎ竹を6、7本足していた。
 現在の竿燈は継ぎ竹の節を取り除いて中に木やゴム、ワイヤなどを詰め、強度を高めているという。長年竿燈の竿を作る上村竹材店(秋田市)7代目社長上村清人さん(45)は「加工した継ぎ竹は6、7本まで足せるが、竹だけでは4、5本が限界ではないか」と言う。
 加工した竹で高く継いだ竿燈が折れる事態を防ごうと、関係者は約5年後をめどに本来の竹のみの竿燈に戻していく考えだ。
 見直しの動きに対し、差し手から「高さを出せなくなれば迫力がなくなる」「物足りない」といった声が出ている。
 市竿燈会副会長の磯崎修さん(72)は「そうした気持ちは分かるが、事故があって厳しい目も向けられている」と説明。「安全性を確保しながら差し手の意欲をそがないよう、うまくバランスを取りたい」と語る。


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2018年07月30日月曜日


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