山形のニュース

<この人このまち>技生かし 住む人笑顔に

 北嶋 華子(きたじま・はなこ)1996年宇都宮市生まれ。仙台工高から山形工科短大(長井市)に進み、卒業後に建設会社「丸桜建成」(天童市)入社。山形県が本年度始めた若手大工育成支援プログラムの対象者。プログラムでは就業から1年で10万円、3年で2級建築大工への合格を条件に20万円が支給される。

 山形県内の大工は過去20年間で半減し、現在は60歳以上が半分を占める。人手不足と高齢化が深刻な職人の世界で、女性大工北嶋華子さん(21)が奮闘している。ベテラン大工に孫のようにかわいがられながら仕事を覚え、明るい笑顔で大工の未来を照らしている。(山形総局・岩田裕貴)

◎女性大工 北嶋華子さん(21)/設計からとことんこだわった家を山形に建てたい

 −なぜ大工を志したのですか。
 「子どもの頃にテレビで見ていた家のリフォーム番組がきっかけです。クライマックスで家族みんなが笑顔になるシーンに感動し、大工を志しました。現在2年目で、リフォーム工事や新築住宅の建設に携わっています」

 −今の会社を選んだ理由は。
 「日本古来の在来工法を大切にしていたからです。柱や梁(はり)を組み『点』で家の強度を実現する工法で、設計の自由度が高く、将来のリフォームに柔軟に対応できます。大工が受け継いできた技術を守りたいという気持ちもありました」
 「会社が以前に2人の女性大工を育成した経験があり、女性支援に積極的だったことも理由の一つです。結婚や出産時のサポートを約束してくれたことで安心できました」

 −人手不足や職人の高齢化が続く業界ですが、周囲の反応は。
 「取引先やお客さんは『女の子なのにすごいね』と声を掛けてくれ、女性大工をポジティブに捉えてくれています。主任は『現場が活気づいた。ぜひ女親方になって』と応援してくれています」
 「男性の仕事というイメージが強い現場も変わりつつあります。例えば上棟式で棟に上がるのはかつては男性でしたが、今は女性が餅をまく姿も少なくありません」

 −山形県の若手大工育成支援プログラムの対象者に認定されました。
 「行政の支援はありがたいです。女性は体力的にハンディがあるので、資格を取得してカバーする必要があります。支援が広がれば、女性や若い人がもっと増えると思います」

 −将来の目標は。
 「自衛官の父の影響で小さい時から引っ越しが多く、一つの土地に住みたいという憧れがありました。将来的には2級建築士の資格を取得し、設計からとことんこだわった家を山形に建てたいです。また、古民家のリフォームなどの現場で大工の技を生かし、誰もが笑顔になる家づくりや街づくりに貢献できたらうれしいです」(月曜日掲載)


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2018年07月30日月曜日


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