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<脈動 参院選まで1年>(下)停滞前線/共闘再現へ野党腐心

立憲民主党の支持者らが集まったタウンミーティング=22日、仙台市

<一枚岩を堅持>
 「王国」が、共闘の再現に腐心する。
 盛岡市で8日、国民民主、共産、自由、社民の4党が開いた合同街頭演説会。「改革の思いをもう一度信じ合って前進しよう」。2016年参院選岩手選挙区で、野党統一候補として初当選を飾った自由県連副代表木戸口英司が懸命に結集を訴えた。
 岩手選挙区は1995年以降、自由代表小沢一郎が主導する非自民系が議席を独占。16年も小沢ら4党首がそろって街頭に立つなど固い結束を見せ、自民党を寄せ付けなかった。
 5月の国民結党に伴い旧民進党勢力が分裂。東北各県で地方議員の数を半分程度に減らす中、岩手は23人全員が国民入りし、一枚岩を堅持した。
 来夏の参院選へ国民県連を軸に統一候補選定が加速すると期待されたが、方法や時期を巡って野党間の思惑が交錯。足踏みが続く。
 対する自民は4選を狙う現職平野達男(64)を擁立する。旧民主党政権で復興相を務めた「小沢チルドレン」の一人。小沢とたもとを分かち16年に入党し、今回初めて自民公認で臨む。
 国民県連幹部はかつての同志に「知名度が高く実績もある」と警戒。ただ、告示直前に立候補を取りやめた15年知事選を念頭に「ぶざまな姿を有権者にさらした。政権批判と併せて付け入る隙は十分ある」と勝機を見いだす。

<旧民進再結集>
 衆参合わせて野党第1党の立憲民主党。17年衆院選で得た比例東北の3議席を有するが、党勢はその後停滞する。
 「今の情勢で戦うには相当な信念と覚悟がいる。リスクも含めて背負ってもらえる人となると…」。仙台市で22日にあった立民宮城県連の幹事会。終了後の記者会見に臨んだ代表岡本章子(衆院比例東北)の言葉に党が置かれた状況の厳しさがにじんだ。
 共同通信の直近の世論調査で立憲の支持率は12.4%、国民が0.9%。自民の41.6%とは依然大きな開きがある。
 局面の打開に向け、岡本が切ったカードは旧民進勢力の再結集だった。旧民進系の地方議員を中心としたネットワーク「宮城民主連合」を8月中をめどに結成する。
 立憲の岡本が代表、国民県連代表桜井充(参院宮城選挙区)と無所属の元財務相安住淳(衆院宮城5区)が相談役に就き、野党勢力の組織基盤の橋頭堡(ほ)とする考えだ。岡本は「国政選、地方選で野党結集の中心的役割を担う形につなげる」と望みをつなぐ。

<「共通政策を」>
 16年は東北の全6選挙区で候補擁立を見送り、共闘を支えた共産党。既に来夏に備え、岩手を除き新人の擁立を発表した。青森県委員長畑中孝之は連携の重要性を認識しつつ「共闘には共通政策が必要だ。相互支援、相互推薦なしに一方的に候補を降ろすことはしない」とくぎを刺す。
 バラバラになった共闘の歯車は、果たして再びかみ合うのか。デッドラインが刻一刻と迫る。

             ◇
 「安倍1強」ムードが与党内を支配する中、参院議員の任期満了まで1年に迫った。政権奪還の余勢を駆って自民が圧勝を収めた13年、共闘態勢を築いた野党が反転攻勢に出た16年。民意が振り子のように行き来する東北の前哨戦から来夏を占う。
(敬称略)


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2018年07月30日月曜日


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