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<JR奥羽線>猛暑で?レールもぐったり ゆがみ続発、運休相次ぐ 経年劣化一因か

レールにゆがみが生じたJR奥羽線=山形市南栄町

 山形県内で猛暑による鉄道への影響が懸念されている。山形新幹線が走るJR奥羽線で6月下旬と7月上旬、レールのゆがみによる列車の遅れが相次いだ。7月にゆがみが発生した山形市では最高気温が35度を超えた。JR東日本山形支店は「調査で原因を特定できなかった」と説明するが、専門家は連日の暑さや奥羽線の線路の経年劣化が一因と指摘している。
 6月21日に高畠町、7月3日に山形市でレールのゆがみが見つかった。JR東日本山形支店によると、両日合わせて山形新幹線を含む上下7本が運休、上下10本が遅れ、計2210人に影響があった。
 ゆがんだレールはいずれも、長さ200メートル以上のロングレールと呼ばれるタイプ。複数本のレールを溶接して1本につなげ、新幹線などの高速鉄道で使われる。通常の25メートルのレールと違い、継ぎ目に隙間がなく、騒音が少ない。
 一方で温度変化の影響を受けやすい。通常のレールは伸縮をレール間の隙間で吸収。ロングレールは両端の継ぎ目を除くと締結装置や枕木に固定されているため、温度上昇に伴って伸びようとする力がレール内にたまる構造になっている。
 高畠町、山形市でゆがみが発生するまでの5日間の気温は表の通り。山形市は最高気温が35度前後で推移し、最低気温との差も10度以上あった。同支店によると県内の発生当日のレール温度は最高で52度に達した。
 鉄道工学に詳しい新潟大工学部の阿部和久教授は「急激な温度上昇で蓄積された力が限界に達し、ゆがみの引き金になったとみられる」と分析。高畠町のように30度を超えなくても「レールと枕木が動かないようにする砕石の抵抗力低下などの要因が重なった可能性もある」と指摘する。
 砕石を使った線路は設置コストが低く、点検や補修が比較的容易にできる利点がある。ただし、東北新幹線などで使用されているコンクリートで固定する線路と比べて抵抗力が劣り、レールのゆがみにつながる場合があるという。
 山形地方気象台によると、厳しい暑さはしばらく続く見通し。同支店の担当者は「レールの温度管理を徹底しながら必要に応じて点検や補修を行い、安全運行に努めたい」と話した。


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2018年07月31日火曜日


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