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会津の仏教文化発祥の地、時を超えよみがえる 慧日寺跡に薬師如来坐像復元

金堂内に復元された薬師如来坐像

 福島県磐梯町の国指定史跡「慧日寺(えにちじ)跡」に再建された金堂内に安置する薬師如来坐像(ざぞう)の復元が完了し、現地で30日、除幕式があった。平安時代に高僧、徳一が開いた会津仏教文化発祥の地は、1200年の時を超えてよみがえった。
 薬師如来坐像は光背を含めて高さ4.2メートル。ヒノキの寄せ木造りで、漆と金箔(きんぱく)を施した。町の委託を受け、東京芸術大大学院の藪内佐斗司教授が監修し、同大学院保存修復彫刻研究室が約3年かけて制作した。
 2008年に復元された金堂は白と朱が基調。薬師如来坐像は金堂に渋い輝きを放ち、いにしえの仏都の雰囲気をほうふつさせた。
 慧日寺は807年創建。会津地方の仏教文化の中心だったが、明治初期に廃寺となった。薬師如来坐像は明治期に火災で焼失し、安置は約150年ぶり。
 町は1970年の史跡指定後、歴史的景観の再現に取り組み、博物館施設として復元した金堂に続き、09年に中門を整備した。展示物となる薬師如来坐像の復元費用は約9000万円。地元企業や住民らの寄付で全額賄った。
 除幕式には約70人が出席。東京芸大の澤和樹学長がバイオリンの記念演奏を披露した。五十嵐源市町長は「金堂復元から10年。歴史を今に生かし地域の宝として後世に伝えたい。住民、企業、行政皆で作り上げることができた」と語った。
 隣接の磐梯山慧日寺資料館を含めた入館料は大人500円、高校生400円、小中学生以下300円。連絡先は同資料館0242(73)3000。


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2018年07月31日火曜日


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