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<学力テスト>宮城県内結果公表10市町のみ 競争過熱を懸念

 文部科学省が7月31日に公表した本年度の全国学力テストの結果について、各自治体の結果を独自に公表する宮城県内の市町村は全体の約3割に当たる10市町にとどまることが1日、河北新報社のまとめで分かった。公表するか否かは、政令市を除く各市町村教委に判断が委ねられており、対応が分かれた。

 全国学力テストの結果を巡る県内市町村の対応は表の通り。蔵王町は町全体の平均正答数のみ、女川町は文章表現による分析結果を公表する。栗原市は可否を検討中。松島町は「現時点で未定だが、主体的な公表はないと思われる」と答えた。非公表は6割に当たる21市町村だった。
 公表する10市町のうち、白石市は今回が初めて。4月に就任した半沢芳典市教育長は「結果は年によってばらつきがあり、教育の質の安定が課題。課題を広く共有したい」と説明する。
 公表する理由として「市民の関心が高い」(石巻市)「説明責任を果たす」(富谷市)「家庭と地域が連携し、子どもの教育を支える態勢を構築しやすくなる」(気仙沼市)なども挙がった。
 非公表とする市町村のうち、塩釜、大崎両市や山元町などは過度な競争や序列化が進む事態を懸念。七ケ宿町や大衡村など小規模町村は公表に伴う学校や個人の特定に神経をとがらせる。「点数の高低でなく、子どもの生きる力を重視している」(丸森町)などの理由もあった。
 本年度の全国学力テストは、仙台市を除く県の平均正答率が小学校5科目で全国最下位、中学校5科目で30〜40位台と低迷した。一部の市町村は全国トップ級の成績を維持する秋田県への教員派遣(栗原市、南三陸町)や、夏休み期間短縮による授業日数確保(東松島市)など対策に本腰を入れるが、県全体の底上げには至っていない。
 県教委は成功例として、独自の学力テスト実施などに取り組む大河原町を挙げ「小学校で全国平均を大きく上回り、中学校でも成果が表れつつある。好事例を広く発信し、県内市町村の学力向上に向けた教育活動の改善と充実を目指す」と強調する。


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2018年08月02日木曜日


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