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<戦ふ少国民>戦時下の子ども伝える 山形・教育資料館で当時の映画上映「大戦振り返る契機に」

竹やり訓練の様子を記録した宣伝映画「戦ふ少国民」の一場面

 勤労奉仕や出征軍人家庭への慰問など、山形市の旧大曽根村国民学校(現大曽根小)で行われた戦時教育を記録した1944年製作の宣伝映画「戦ふ少国民」の要約版が、山形県立博物館教育資料館(山形市)で上映されている。戦時下の子どもたちの様子を伝える貴重な映像で、資料館の担当者は「この夏、先の大戦を振り返るきっかけにしてほしい」と呼び掛ける。
 映画は戦争に協力する気持ちを子どものうちから育てる目的で、旧厚生省外局の軍事保護院が企画し、電通映画社(当時)が製作した。軍人保護教育の模範校として表彰を受けた全国150校から選ばれた4校が舞台となっている。
 季節や地域の特色を意識した4部構成のドキュメンタリー形式で、(1)冬季・農山村編の大曽根村(山形県)(2)春季・大都市編の西前(神奈川県)(3)夏季・農漁村編の前之浜(鹿児島県)(4)秋季・小都市編の八幡町第一(愛知県)−の各国民学校の様子を描いた。
 上映されているのは、70年に旧大曽根村役場で見つかった冬季・農山村編25分の8ミリフィルムを約7分に編集した映像。大曽根村国民学校の児童らが「ご用はありませんか」と出征兵士の家を訪ね歩いたり、米国旗を立てた雪だるまを相手に半裸で竹やり訓練を行ったりする姿が映されている。
 資料館学芸員の青木章二さんは「大曽根村の例はモデルケースだが、学校教育が戦争に組み込まれていったことが分かる貴重な資料だ」と話している。
 資料館は午前9時〜午後4時半開館。入場料は大人150円、学生70円で毎週月曜、祝日休館。映画は同館2階で随時上映している。連絡先は同館023(642)4397。


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2018年08月04日土曜日


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