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BEAMS×福島県 地場産品をおしゃれに発信 バイヤーの助言が新風

仁井田本家で仁井田さん(左)と新商品の打ち合わせをする鈴木さん(中央)=郡山市田村町
野沢民芸品製作企業組合が作った「赤べこ」

 若者に人気のセレクトショップ「ビームス」(東京)が今年、福島県の地場産品販売に力を入れている。腕利きのバイヤーが県内の業者を巡って逸品を発掘。ビームス風にアレンジして、おしゃれに魅力を発信している。

 郡山市の山間部にある日本酒の蔵元「仁井田本家」の事務所に2日、ビームスジャパンの鈴木修司さん(42)の姿があった。今秋に販売するタイアップ商品について、おかみの仁井田真樹さん(41)と打ち合わせをしていた。
 米こうじを使ったチョコレートの複数のサンプルを試食した鈴木さんは「多様な味が混ざり合っていておいしい。新宿でも受け入れられる」と太鼓判。仁井田さんは「若い人にお酒を飲んでもらうきっかけになればいい」と喜んだ。

<月替わりで販売>
 ビームスは今年1月、福島県とタッグを組んだ。鈴木さんが自ら見てほれ込んだ県産品を仕入れ、新宿の店舗で販売。月替わりで売り出す新商品にはこれまで、浪江町の「大堀相馬焼」や只見町の「米焼酎ねっか」などを選んだ。
 セレクトショップとの異色の連携は伝統工芸の世界に新風を吹き込んでいる。
 野沢民芸品製作企業組合(西会津町)が作る「赤べこ」は、ビームスとの話し合いを経て、会津地方の縁起物「起き上がり小法師(こぼし)」風の斬新なデザインに仕上がった。組合の早川美奈子専務理事は「畑違いの人と触れ合うことで、新しいアイデアが生まれる。民芸品にアート感覚を取り入れることができた」と歓迎する。

<復興まで息長く>
 県も地場産業との連携を後押しする。月替わりの新商品を紹介するA5判の冊子「ふくしまものまっぷ」を作成し、店頭に並べる。東京電力福島第1原発事故を乗り越えて奮闘する作り手の姿を、写真と商品のイラスト付きで伝えている。
 ビームスの県産品販売は来年3月まで。同社が一つの自治体に特化して1年以上連携するのは異例という。鈴木さんは「原発事故からの復興を目指す福島とは息の長い関わりが必要。浜通り、中通り、会津とそれぞれに特色があるので、さまざまな産品を売り出していきたい」と話す。


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2018年08月05日日曜日


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