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<多賀城市長選>菊地氏4選 まちづくり先導に期待 東北学院大跡利用が課題

当選を決め、花束を受け取る菊地氏(中央)=5日午後10時45分ごろ、多賀城市下馬5丁目の事務所

 5日に投開票が行われた宮城県多賀城市長選は、無所属現職の菊地健次郎氏(71)=自民・公明推薦=が、ともに無所属新人の元名取市副市長石塚昌志氏(64)と不動産建設業伊沢貞夫氏(72)を破り、4選を果たした。東日本大震災からの復興や地域振興など主要な政策が似通う中、市民は菊地氏の3期12年の実績を評価した。

<多賀城市長選開票結果>
(選管最終)
当  11,384菊地健次郎 無現(4)
    6,569石塚 昌志 無新 
    1,018伊沢 貞夫 無新 

 現職の菊地氏が終始、優位に選挙戦を進めた。自民党県議時代から共に歩む村井嘉浩知事の支持に加え、自民、公明の推薦、国民民主や立憲民主の県内選出国会議員からの支援も得て選挙に臨んだ。
 自らの実績の象徴として多賀城駅北ビルA棟を挙げた。施設前で行った第一声では、大勢の市民が利用するビルを指さし、「東北随一の文化交流拠点をつくっていく」と訴えた。
 陣営の懸念材料はむしろ、安泰ムードによる緩みと、「大きな失点はないが物足りない」という市民の不満がどれだけ広がるかだった。しかし、新人2人は現職との明確な対立軸を打ち出せず、批判票の受け皿にならなかった。
 石塚氏は、名取市副市長や国土交通省職員としての行政経験を前面に出したものの、手法的な違いにとどまり、政策面でのアピールが弱かった。伊沢氏は、道の駅整備などで10万都市の実現を掲げたが、理解を得られなかった。
 菊地氏が4選を果たしたとはいえ、積極的な支持を得たとは言い難い。「選択肢がない」「誰がなっても変わらない」という市民も多く、投票率低下の一因になった。
 少子高齢化社会への対策、市中心部からの移転が決まっている東北学院大工学部の跡地利用など長期的なまちづくりの岐路となる課題が目前にある。長年の政治経験で培った調整力だけでなく、議論を先導するリーダーシップを市民は期待している。
(解説=多賀城支局・高橋秀俊)


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2018年08月06日月曜日


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