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<Eカルテ>佐々木信行/主力奮起 CSへ必要

 東北楽天は球宴後の後半戦を13勝4敗(6日現在)と調子を上げている。
 もともと力はあり、開幕前の評価も高かった。確かに投手では松井、福山、野手ではペゲーロ、茂木ら主力選手が本来の力を発揮できなかった誤算はあったが、それでも前半戦でこんなに負けるとは想像できなかった。

<監督の交代で勢い>
 チームが波に乗るきっかけとなったのは監督の交代だと思う。梨田監督が良いとか、悪いとかではなく、平石監督代行という若い指揮官となり、雰囲気ががらっと変わり、勢いがついたように感じる。
 平石監督代行の戦術面で特徴的なのは、機動力を積極的に使っていること。チームは春季キャンプ、オープン戦から機動力野球を掲げた。しかし、ペナントレースが始まり、思うように打てなくなるにつれ、足を絡めた攻撃が少なくなった。
 現在は1〜3番の走力のある選手を中心に、序盤から足を使った攻撃ができている。もちろん、盗塁死やけん制死などのミスもあるが、失敗を責めず、どんどんトライさせている。各選手からは走る機会があったら走ろうという前向きの姿勢が見える。
 打線では1番に田中を固定したのが大きい。思い切りのいい打撃が持ち味だが、これまではバットに当たる確率が低かった。ノーステップ打法に変えてからはミート力が格段に高まった。銀次に当たりが出てきて、島内、今江と組むクリーンアップが勝負強くなっているだけに、田中の役割は重要だ。これで茂木が昨季のような打撃を見せれば、もっと点数が入るだろう。

<ウィーラーが鍵に>
 クライマックスシリーズ(CS)進出は数字的に見ると、まだまだ厳しいと言わざるをえない。借金11をなくすのは、そう簡単なことではないからだ。ただ、大型連勝ができれば、CSの可能性はぐっと高まる。そのためには主力の一層の奮起が不可欠だ。
 野手は一発のあるアマダー、守備の要でしぶとい打撃の藤田の離脱は痛い。借金を返すには下位打線も打たないといけない。そのキーマンになるのがウィーラーだ。昨季チームトップの31本塁打放った長打力を発揮してもらいたい。
 投手では則本。本来の力強い投球ができず苦しんでいるように見える。エースがきっちり勝つことが安定した戦いにつながる。
 逆に考えれば、これらの選手の調子が戻れば、大きな連勝が望めるし、上位進出ができるとも言える。最後まで諦めず戦い抜いてほしい。(プロ野球解説者、東北工大野球部ヘッドコーチ)


2018年08月07日火曜日


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