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<山形大雨>戸沢村の77戸床下浸水、停電で排水ポンプ機能せず 新設したばかり「切り札」のはずが

角間沢川からあふれた水に覆われた蔵岡地区=6日午後2時15分ごろ、山形県戸沢村

 多くの建物が浸水した山形県戸沢村蔵岡地区では、今年1月に新設した内水被害対策の電動式ポンプが停電のため稼働せず、被害を拡大させた可能性があることが6日、東北地方整備局新庄河川事務所(新庄市)などへの取材で分かった。排水ポンプ車も出動したが、道路の冠水などで到着は大幅に遅れ、効果的な対応が取れなかった。
 村東部の蔵岡地区は、最上川沿いの低地。地区の東側には最上川に合流する角間沢川が流れており、大雨で最上川の水位が上昇すると度々、角間沢川の氾濫する内水被害に見舞われてきた。これまでは増水時には角間沢川の水門を閉鎖、可動式のポンプを運び込んで排水作業を行っていた。
 国は昨年度までの3カ年事業で排水施設を改良し、電動式ポンプを新設。従来の可動式ポンプの4倍に当たる毎秒2トンの排水能力があり、内水被害対策の切り札として期待されていた。
 しかし、新庄河川事務所によると、付近は5日午後11時15分ごろ、落雷などのため停電。その後、一時は復旧したものの、再び停電が発生し、ポンプは稼働不能となった。
 代替手段として出動した排水ポンプ車も普段なら約1時間の距離なのに、道路の倒木や冠水などで到着まで4時間以上を要した。実際に最初の1台が稼働したのは6日午前4時ごろで、既に浸水被害はほぼピークに達していた。
 戸沢村によると、同地区の住宅約85戸のうち7〜8割が浸水被害に遭ったとみられる。新庄河川事務所の後藤浩志技術副所長は「対応が追いつかないところがあった。今後、停電に備えたバックアップ体制の強化を検討したい」と話した。


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2018年08月07日火曜日


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