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<在宅被災者>国が初の調査へ 東日本大震災と熊本地震の被災地、支援制度の在り方探る

 東日本大震災の被災地で顕在化した在宅被災者に対する支援状況や実態把握の方法について、総務省が今秋、調査に乗り出すことが分かった。在宅被災者に関する国の調査は初めて。想定される首都直下地震や南海トラフ巨大地震で大規模な避難が予想されており、課題を整理し支援制度を再構築する狙いがあるとみられる。
 在宅被災者を巡っては、震災で最大の津波被災地となった石巻市で、壊れた家屋に住み続ける被災者の健康問題や生活難が深刻化。補修や再建に向けた国や自治体による支援拡充を求める声が出ている。
 総務省は今回、行政評価局調査として実施する。現地調査などを通じ、政策や国の制度の効果と課題を分析し、状況に応じ見直しや改善を勧告する。同省は本年度のテーマの一つを在宅被災者支援に設定。災害時の住まい確保の在り方などを調査する。
 調査エリアは東日本大震災と、被災者の車中避難生活が問題化した2016年の熊本地震の被災地。
 東北では東北管区行政評価局と連携し、在宅被災者の支援団体や県、市町村などを対象に話を聞く。首都直下地震を見据え、首都圏での調査も実施する方針。
 現地調査は19年3月までの予定。同年内にとりまとめ、改善項目があれば各省の大臣へ勧告する。勧告の半年後と1年後に改善状況の報告を受ける。
 宮城県内では仙台弁護士会や一般社団法人「チーム王冠」が在宅被災者の支援や調査を積極的に展開。個別状況に合った支援を行う「災害ケースマネジメント事業」の法制化や、被災者生活再建支援金の増額などを国に求めている。


2018年08月07日火曜日


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