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岩手県の命名権応募ゼロ 過去5年でも契約1件のみ 金額に企業敬遠?

岩手県の命名権売却事業で唯一契約に至った「小田島組☆ほ〜る」

 岩手県のネーミングライツ(命名権)売却事業が苦戦している。本年度は県有5施設でスポンサーを公募したが、7月下旬の締め切りまでに応募は1件もなかった。県が提示する契約金額とスポンサーメリットのミスマッチが原因とみられる。

 本年度の命名権売却施設(希望契約金額)は、県営運動公園陸上競技場(300万円)、岩手産業文化センター「アピオ」アリーナ(300万円)、県営武道館(200万円)、県民の森(100万円)、県滝沢森林公園(50万円)。
 2年半〜3年の継続契約が条件になるため、契約総額は1件当たり150〜900万円になる。
 県は県内企業へのダイレクトメール送付や現地説明会の開催でセールスを展開。管財課は「問い合わせや説明会での手応えもあったので期待していたが…」と肩を落とす。
 2013年度に始まった事業だが、この5年間で契約に至ったのは、いわて県民情報交流センター「アイーナ」の「小田島組☆ほ〜る」の1件にとどまっている。
 契約金額を下げたり、掲示できる看板の枚数を増やしたりと試行錯誤を繰り返してきた管財課。「まだ工夫の余地はある。実績ができれば展開も変わると思う。まずは1件の契約を目指す」と来年度以降も事業を続ける意向だ。
 財源を確保しようと命名権の売却に積極的な自治体は多く、仙台市は歩道橋まで売却。長野県はスポンサー側が契約金額を決める「提案型命名権」を導入している。
 命名権に詳しい東北大大学院の高浦康有准教授(経営学)は「契約金が100万円を超えると地元企業は尻込みする傾向にある。愛称を広く浸透させるため行政側には、契約後も企業と連携する姿勢が必要になる」と指摘する。


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2018年08月08日水曜日


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