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<ベガルタ>ハーフナー、先発起用の理由は・・・「左利き」 堅守磐田崩すキーマンに

9日の練習で、前線へ走り出し椎橋(右)をブロックしながらパスを受けようとするハーフナー

 J1仙台は5日のアウェー磐田戦で、新しく獲得した元日本代表のFWハーフナーを初めて先発起用した。194センチの高さに頼るためとみられたが、渡辺監督の意図は違った。2度のリードを守れず2−3で敗れたものの、序盤の攻撃の狙いははまった。
 ハーフナーは7月に神戸から加入し、28日のホームC大阪戦から2戦連続で途中出場した。先発起用の理由はハーフナーの左足。前節までリーグで5番目に少ない19失点の磐田の堅守を崩すキーマンとした。
 1トップのハーフナーに石原、西村の両シャドーストライカーが磐田の3バックとマッチアップ。右シャドーの石原が下がってDFを誘い出す。空いたスペースに1トップが走り込めば崩せるがそう簡単ではない。相対する磐田・大井はオフサイドを取ろうとけん制したり、体を当てて動きを封じたりするカバーリングがうまいからだ。
 そこで、渡辺監督はハーフナーに右に行くと見せかけ、左に走るよう指示。事前に「大井は切り返す動きについていくのは苦手」と分析していた。左に流れてパスを受けるなら、トラップしてすぐにシュートを打てる左利きが有利と判断しての起用だった。
 狙いは的中した。ハーフナーに大井がついていけず、左サイドのマークが一つずつ右にずれた。ハーフナーに磐田の3バック右、左シャドーの西村に右ウイングバック(WB)が対応するため、左WBの中野が余る。相手守備陣に中央に絞る意識を植え付けたことで、前半23分の中野の先制ゴールにつながった。ハーフナーは海外でも活躍した豊富な経験を生かし、戦術的な要求に応えた。
 一方でハーフナーの守備には難があった。フットワークが重く、パスの始点となるボランチにプレッシャーが掛からない。結果的に磐田のFW大久保に何度もパスを通されてしまった。
 攻撃でオプションの形が見えてきたのは心強いが、現状の守備のパフォーマンスでは先発は心もとない。ハーフナーも「練習から努力し、次は勝ち点を拾えるよう頑張る」と向上心を忘れない。9日の仙台市泉サッカー場での練習でも、台風13号による雨でずぶぬれになりながら必死にボールを追った。(佐藤夏樹)


2018年08月10日金曜日


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