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<仙台市水道事業>人口減で転換期 次期基本計画策定へ

 仙台市は、次期水道事業基本計画(2020〜29年度)の策定作業に着手する。人口増加に伴う拡張路線から一転、人口減少を見据えた初めての計画策定となる。1960年代から集中的に整備した水道管の更新時期も迫るため、水需要に合わせた事業のサイズダウンなどを検討する。

 30日から1カ月間、水道利用者に満足度や施策の認知度を調査する。無作為抽出の2500世帯にアンケート用紙を送るほか、市水道局のホームページに回答フォームを開設する。
 11月には結果を公表し、水道経営などの専門家や経済界、消費者団体の代表らによる有識者会議を発足させる。来年8月ごろに計画の中間案をまとめ、パブリックコメントを経て20年3月の策定を目指す。
 市水道局によると、節水効果のある電化製品の普及などで有収水量(料金徴収対象の水量)は1997年度をピークに減少傾向に転じ、2016年度は年間1億1342万立方メートルだった。
 一方、給水人口は人口増に比例して現在も右肩上がりが続き、16年度は105万3406人(49万9323戸)に達した。水需要が伸び悩みながらも、事業は拡張路線を維持してきた。
 だが、推計では給水人口は20年度に頭打ちとなり、減少局面に入る見込み。有収水量の落ち込みに拍車が掛かり、今後30年間で約10%減るとみられる。
 支出の増大も予想される。水道管は約3700キロの総延長のうち、約500キロ(13.5%)が既に40年の法定耐用年数を超える。1961年稼働の国見浄水場(青葉区)は間もなく60年の法定耐用年数を迎える。
 国見浄水場を新しくする場合、水道管整備などを含む年間の建設改良費は、10年後には約1.6倍に跳ね上がる見通し。収支改善策を講じなければ、2031年度ごろに資金不足に陥る危険性があるという。
 次期計画の策定では、料金の在り方を含めた増収策とともに、将来の水需要を踏まえた比較的小型の水道管への転換、国見浄水場の廃止なども選択肢に入れて検討を進める。
 市水道局企画財務課の吉田勝彦課長は「人口減少局面で、次世代にどう水道事業を引き継ぐかが課題。次期計画は新しい考えで策定する必要がある」と話す。


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2018年08月14日火曜日


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