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<甲子園>仙台育英 再起の甲子園へ感謝と笑顔 「全員野球」力出し切る

浦和学院−仙台育英 8回表浦和学院無死一、三塁、マウンドの大栄(右から2人目)に声をかける仙台育英ナイン

 九回1死、打席には代打菊地。夏の宮城大会から不動のリードオフマンだったが、この試合はベンチスタートだった。
 実は8日の練習中、右手首を骨折していた。「しびれてとてもバットを振れる状況ではない」(菊地)が、仲間の励ましとスタンドの声援が痛みを忘れさせてくれた。二ゴロでも信条のフルスイングは貫けた。「みんなのおかげで甲子園でプレーできた」。そう感謝した。
 昨年12月、元部員の不祥事が発覚して6カ月間の対外試合禁止処分となり、辞任した佐々木順一朗前監督に代わって須江監督が就任した。
 新監督は全員野球をテーマの一つに掲げた。言葉だけではない。120人を超える全部員にチャンスを与え、100試合を超える紅白戦でベンチ入りの枠を争った。ミスをした選手が泣きだすほどの厳しい戦いだった。
 部を揺るがす事件があったから、全員が一つになる必要があった。一度は主将を降りようと思った阿部も周囲の説得で翻意し、部をまとめ上げた。
 この日も学生コーチの大山を除く全員が黒土を踏んだ。みんなで戦い抜いたから、阿部の表情はすがすがしかった。「力の全てを出し切ることが恩返し。今日はそれが存分にできた。支え続けてくれた人たちにありがとうと伝えたい」。感謝の言葉と笑顔で夏を終えた。(今愛理香)


2018年08月14日火曜日


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