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<秋田・ここはぐ>悩むママの孤立防げ 支援続け7年

「ここはぐ」の夏休み企画に参加し、流しそうめんを楽しむ親子連れ=8日、秋田市

 秋田市を拠点に活動する子育てサークル「ここはぐ」が、出産や育児に関して悩む母親らの支援に取り組んでいる。託児や相談への対応のほか、流産経験者らの心の痛みに向き合う活動などを展開。子どもを産み育てることへの喜びや思いを分かち合い、その多様なありようを発信する。

 秋田市内の農家民宿に8日、親子連れ約10人が集まった。「ここはぐ」の夏休み企画の一環だ。川遊びや流しそうめん、野菜収穫を通じて交流し、夏のひとときを満喫した。
 「子どもの元気な姿を見るのが子育ての活力です」。代表の小田嶋麻貴子さん(36)が目を細めた。
 「ここはぐ」は子育てに悩み孤立する母親の居場所をつくろうと、小田嶋さんが中心となって2011年に設立した。「個々をハグする」の略語で、子どもだけでなく親の個性も尊重するとの思いを込めた。
 原点は自身の流産経験にある。「気持ちがふさぎ込んで、誰とも関わりたくなかった」と当時を振り返る。インターネットで経験者とつながり気持ちを整えた一方、周囲でも死産を経験した友人が増えていった。
 つらい経験を乗り越えて3児を授かりながら「ここはぐ」を設立した小田嶋さんは、流産などの経験を持つ親の集いを定期的に開催。参加者が立ち直った過程を冊子にまとめ、病院などで配っている。
 きれいな姿で天国へ旅立てるようにと、死産で失った子のための産着作りも続ける。孫を亡くした女性や出産準備中の妊婦など、活動趣旨に賛同するボランティアが縫い上げた産着を医療施設に贈っている。
 他人と違う出産方法が劣等感を生むこともある帝王切開など、出産と子育てには悩みが尽きない。育児と親の介護の両立を迫られ、孤立する母親もいる。
 ここはぐ会員の30代の母親は「互いの経験を共有して不安を取り除けば、子どもとしっかり向き合える」と言う。
 支援体制の拡充に向け、親子が集える産前産後ケアハウスの整備に力を注ぐ。NPO法人化を目指し、拠点となる事務所の確保なども進める。
 小田嶋さんは「少子化だからこそ地域全体で育児をする環境を整え、子どもを育てることが幸せな社会をつくりたい」と意気込む。


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2018年08月14日火曜日


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