福島のニュース

古里を伝えるよすがに 福島・双葉帰還困難区域の神社再建 氏子ら8年ぶり例大祭 町復興へ誓い新たに

再建された社殿に玉串をささげる参列者。境内からは福島第1原発が望める

 東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域にある福島県双葉町細谷地区の羽山神社が再建され、14日、8年ぶりに8月の例大祭が営まれた。地区は除染廃棄物の中間貯蔵施設の建設が予定され当面は帰還できないため、住民らは古里を後世に伝えるよりどころとして神社を守っていく決意を新たにした。
 氏子総代の大森和明さん(66)や行政区役員ら7人がいわき市など避難先から参列。ご神体を安置し神事を行い、約40世帯の地区住民の無病息災や全町避難が続く町の復興を祈願した。
 細谷は双葉町側で第1原発に最も近い行政区で、1号機から羽山神社まで約2キロ。東日本大震災の地震で損壊した社殿の屋根などを修繕できないままだった。
 「先人が長きにわたって生活した証しを残したい」と前行政区長の大橋庸一さん(77)ら区役員が再建を計画。町内外の建設会社の協力を得て社殿や参道を補修、鳥居を建て替えた。
 神社は地区の氏神様として1月と8月に例大祭を開催。8月は地区の盆踊りに合わせて営まれていた。
 郡山市に暮らす副区長の田中信一さん(67)は「中間貯蔵施設の建設で地区は大きく変わりつつあるが、神社を残せて良かった。子どもや孫の代まで伝えていければいい」と話した。


関連ページ: 福島 社会

2018年08月15日水曜日


先頭に戻る