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<杜の都のチャレン人>複合施設、多世代交流の「街」に 地域通貨も導入予定

「高齢者と子どもたちが交わり、どんな雰囲気になるか楽しみ」と話す福井さん=7月30日、アンダンチ

◎高齢者向け住宅を核に複合施設運営 福井大輔さん(35)

 駄菓子屋でお菓子を選んだり、ヤギ2匹のいる広場で遊んだり。取材の間ずっと、夏休み中の子どもたちがにぎやかに行き交う。「散歩がてら立ち寄るなど、近所の人が普通に来てくれてありがたいです」と笑顔を見せる。
 仙台市若林区なないろの里に7月1日にオープンした複合施設「アンダンチ」運営の指揮を執る。約3300平方メートルの敷地にはサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を核に、居宅介護の事業所や保育所、レストラン、障害者の就労支援施設などを組み合わせた。
 駄菓子屋やヤギを配し、医療や介護の相談窓口を設けるなど地域住民を呼び込む仕掛けを施し、敷地を「街」として開放。地域、多世代の交流を目指す。「中の様子が分かりにくく、閉ざされたイメージが強い」サ高住や介護施設の在り方に疑問があったという。
 「いろいろな人とつながり、それぞれが役割を果たす、そんな豊かさがある暮らしの場が必要では。子どもたちが高齢者らの姿に触れ、多様性を学ぶ場にもなる」
 大学時代は国際協力活動に力を入れた。社会課題解決につながるビジネスをしたいと考えていたところ、医師の義父から「高齢者が安心して暮らせる住まいを考えてほしい」と提案された。
 まずは介護から、と2015年に開設した小規模多機能ホームでは、在宅の高齢者一人一人に合ったケアを大事にしながら、ホームページなどで日常をこまめに発信。住民向け料理教室や学習支援も行い「地域の資源と思ってもらえる、開かれた施設」を目指してきた。今、思いに共鳴するスタッフが集まり「やってきたことは間違ってはいない」と意を強くする。
 アンダンチでは地域通貨も導入予定で、ちょっとした手伝いで報酬が得られる仕組みを検討中。「誰がスタッフか利用者か分からないくらいになるといい。トライ&エラーでやっていきます」(ま)

[ふくい・だいすけ]83年塩釜市生まれ。早稲田大スポーツ科学部卒業。商社勤務を経て2013年秋から介護事業などを手掛ける「未来企画」社長。仙台市若林区で小規模多機能ホーム「福ちゃんの家」も営む。宮城野区在住。


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2018年08月18日土曜日


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