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気仙沼←→宮崎 カツオ漁と震災支援がご縁、食と産業の交流深まる

交流事業の計画などを説明する石田代表理事(左)と臼井代表=7月下旬、気仙沼市役所

 東日本大震災の復興支援を機につながった気仙沼市と宮崎県の住民団体が、地元の産業や食を互いの地域の子どもたちに知ってもらおうと連携を強めている。元々カツオ漁を通じて縁が深い両地域。給食への食材提供による「食育」や、遊び場への木材供給による「木育」を計画中だ。
 協力しているのは気仙沼市の水産会社などでつくる「気仙沼の魚を学校給食に普及させる会」と、地域で文化イベントを企画する宮崎県のNPO法人「宮崎文化本舗」(宮崎市)。
 今年2月下旬、宮崎文化本舗が宮崎県日南市の小学校で開いた食育授業に、普及させる会が協力した。
 普及させる会の臼井壮太朗代表(46)が日南市を訪ね、カツオ漁を通じた両地域のつながりや東日本大震災からの復興状況などを説明。気仙沼市に水揚げされたメカジキを使ったコロッケを給食に提供した。
 宮崎県のカツオ一本釣り船が気仙沼にカツオを水揚げする機会は多く、震災前からつながりは深かった。震災直後、宮崎本舗の石田達也代表理事(55)がボランティアとしてがれきの撤去活動などをしていた際、臼井代表と知り合った。
 その後、2012年に普及させる会が発足。15年に東京であった環境省主催の会合で石田代表理事と臼井代表が再会して意気投合し、子どもたちに気仙沼、宮崎に伝わる漁業や農業を知ってもらう仕掛けづくりをしようと約束した。臼井代表の日南市訪問は、連携事業の第1弾だった。
 7月下旬には臼井代表が仲介役となり、石田代表理事が気仙沼市役所を訪問した。石田代表理事は宮崎特産の飫肥(おび)杉を気仙沼の子どもたちに知ってもらおうと、杉で作った遊具を同市の公共施設に寄贈する考えを市に提案した。
 また、食を通じた地域間交流を深めるため、日南市の名物で宮崎に水揚げされた魚を使った加工品「魚うどん」を気仙沼市の給食で提供する計画も明かした。
 石田代表理事は「震災の風化を防ぐためにも宮崎の子どもたちに気仙沼のことを知ってもらうことは大事」と強調。臼井代表は「互いの地域に誇れる産業があることを次代を担う子どもたちに知ってもらいたい」と話している。


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2018年08月20日月曜日


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