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<甲子園>吉田覚悟の完投「東北のため優勝旗を取る」

金足農−日大三 1失点で完投した金足農の先発吉田(鹿野智裕撮影)

 34年前の準決勝、金足農の先輩たちは大阪・PL学園の桑田投手に八回、逆転弾を許して涙をのんだ。その悪夢を乗り越える歴史的勝利に導いたのがエース吉田だ。2−0の八回、ピンチを背負ったが1失点でしのぎ、九回も得点圏に走者を背負いながら平然と切り抜けて完投勝利。「自分たちは優勝するんだ。こんなところで負けていられない」。強い覚悟があった。
 1回戦から準々決勝まで4試合連続2桁奪三振で今や「平成最後の怪物」と呼ばれ、切れのある直球を誇る。7奪三振で終わったこの試合は、かつての桑田投手のような高校生離れした投球術を見せた。
 象徴的なのが四回2死一、三塁。1ボール1ストライクから外角高めに二つ続けた直球がファウルに。その後一走を警戒して3度けん制を入れたかと思った途端にクイックで投げて、空振り三振を奪った。
 「けん制アウトにならなかったから打者に投げただけ」。記者の質問をかわしたが、直前の2球よりも外に放り空振りを誘ったのはしたたか。五回無死一塁では投前バントを二塁でアウトにする好守もあった。
 秋田中が決勝でサヨナラ負けした第1回大会から苦節103年。この100回大会も秋田県勢が決勝の舞台に立つ。「何かの縁。東北のために優勝旗を取る」と吉田は豪語する。栄冠はより強く求めるものに輝く。(金野正之)


2018年08月21日火曜日


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