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<金足農準V>地域一丸、熱戦に感謝 足跡残したシンボルカラー紫の風

金足農の野球グラウンドの向かいにある「美しき郷」の看板。日々の練習風景が施設からよく見える

 21日に決勝戦が行われた夏の甲子園で全国の頂点に迫った金足農高(秋田市)は、地域との一体感が強い学校だ。校舎のある金足地区の住民は生徒と心を通わせ、周辺地域にも親しみの輪が広がる。野球部の大舞台での活躍に、人々は温かなまなざしを注ぎ続けた。
 金足追分のスポーツ用品店「久七スポーツ」には、金足農が甲子園で勝ち進むたびにシンボルカラーの紫色の応援者用帽子を求める人が相次ぎ、売り切れの状態が続いている。
 店を訪れた潟上市の主婦土田累美子さん(57)は「子どもたちが伸び伸びプレーする姿が目に焼き付いている。地域に感動を与えてくれた」とたたえる。
 女性店員は「選手たちは本当にたくましかった。地域のみんなで『おかえり』と迎えてあげたい」とねぎらった。
 金足小泉の追分歯科医院の駐車場フェンスに飾られていたのは紫色の布20枚。幅約30センチ、長さ約120センチの布を二つ折りにしたもので、同医院の奈良宏周医師(34)が決勝進出を決めた20日夜に急きょ準備した。
 応援団のバスが医院の前を通って学校に戻るため、用意した。奈良さんは「ここまで来られたのは日頃の練習の成果」と語った。
 同校の野球グラウンド向かいにある高齢者福祉施設「ショートステイ 美(うま)しき郷(さと)」。施設の名は校歌の歌い出し「可美(うま)しき郷 我が金足」と共通する。今夏は甲子園で校歌が流れるたびに「施設の名前を歌ってもらえていいね」と利用者が喜びの声を上げていた。
 施設の窓からは野球部の練習風景が見え、時にはホームランボールが飛び込む。熱狂的な金農ファンの利用者もいて、甲子園のテレビ中継にくぎ付けだった。
 施設は金足農の福祉実習で生徒を毎年受け入れている。悲願の全国制覇こそならなかったが、佐藤春美管理者(49)は「利用者にとって金農生は孫のような存在。勇気と感動と夢をもらった」と話した。


2018年08月22日水曜日


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