秋田のニュース

<金足農準V>雑草軍団、心は折れず スタンドから感動の拍手「選手たちは誇り」

スタンドから選手に声援を送る金足農の応援団

 「雑草軍団」が頂点を極めることはできなかった。第100回全国高校野球選手権大会の決勝で、金足農(秋田)は大阪桐蔭(北大阪)に敗れたものの、最後まで諦めないナインの姿にスタンドからは惜しみない拍手が送られた。
 金足農の一塁側応援席はチームカラーの紫色に染まった。生徒を含め全国から集まった応援団は約3000人に上り、30度を超す暑さの中で「金農(かなのう)頑張れ!」と声援を飛ばした。
 秋田高OBで、東北医科薬科大1年の成田傑さん(25)=仙台市青葉区=は同高吹奏楽部出身。奏者が足りないと聞いて、OB10人で駆け付けた。秋田中(現秋田高)が京都二中に敗れた第1回大会(1915年)以来となる秋田県勢の決勝戦に「忘れてきた優勝旗を秋田に」とトランペットを吹き鳴らした。
 試合は一回に3点を奪われるなど大阪桐蔭ペース。スタンドは「まだまだこれからだ」とナインの奮起を願った。敗戦が決まり、東北勢悲願の初優勝はかなわなかったものの、全力を尽くした選手に対して「ありがとう、よくやった」と球場全体から拍手が湧いた。
 金足農野球部の指揮を34年間にわたって執った元監督の嶋崎久美(ひさみ)さん(70)=秋田県五城目町=は「金足農初の準優勝という快挙。全力でプレーした選手たちを誇りに思う」と整列する選手の姿に目を細めた。
 公立農業校が見せた破竹の快進撃。金足農保護者会会長で吉田輝星(こうせい)投手の父正樹さん(42)は「誰も決勝まで来られるとは思っていなかった。選手たちにありがとう、息子にもよく頑張ったと伝えたい」と涙を浮かべてねぎらった。

[金足農高]秋田市金足追分にある秋田県立の農業高校。1928年に県立金足農業学校として創立し、ことし90周年を迎えた。男女共学で生徒518人(男263人、女255人)。生物資源、環境土木、食品流通、造園緑地、生活科学の5学科。県内外の企業と連携し、弁当やカレー、菓子パンなどの商品開発に力を入れている。甲子園大会には今回を含め夏6回、春3回出場。夏に初出場した84年の4強がこれまでの最高。著名な卒業生に豪風関(大相撲)、石山泰稚投手(プロ野球ヤクルト)ら。


2018年08月22日水曜日


先頭に戻る