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<金足農準V>東北の農高生「いつかは自分たちも」挑戦する姿に憧れ

決勝戦での金足農の奮闘を見守る宮城農の生徒=21日、名取市の宮城農高

 東北の農業高校も金足農に熱い声援を送った。全国屈指の名門校に対し、果敢に、ひたむきに挑む姿に、野球部の生徒は「いつかは自分たちも」と憧れ、学校関係者は「農業高校の誉れだ」と健闘をたたえた。
 宮城農(名取市)では野球部員15人を含む約20人が講義室のスクリーンで決勝戦を見守った。野球部主将で農業機械科2年木村翔さん(17)は「私立の強豪が上位を占める中、農業高校が決勝まで勝ち進むのは誇り」と感激した様子だった。
 「(吉田輝星投手は)直球の伸びがすごい。憧れの人」と目を輝かせたのは農業園芸科1年の及川彪磨(ひょうま)さん(15)。マネジャーの農業園芸科2年一戸沙来さん(16)は「農業高校は実習があって部活との両立が大変。自分たちも頑張らないと」と気を引き締めた。
 宮城農は東日本大震災の津波で校舎が全壊し、内陸部に整備された新校舎に今年4月に移った。校舎完成を記念して7月に金足農造園緑地科の生徒が訪れ、宮城農の生徒と共にヤマボウシ、ナンテンなどを植樹。木の横には両校の名前が入った記念碑が立つ。
 岩城幸喜教頭は「友情の証しとして植えてくれた。その金農が快進撃を見せてくれて感慨深い」と話した。
 東京電力福島第1原発事故の影響を受けた相馬農(南相馬市)の中野幹夫校長は「自分たちも頑張れると勇気づけられた。生徒の励みにもなったはずだ」と力を込めた。
 生徒数減少や学科の募集停止など、農業高校を取り巻く状況は厳しい。全国農業高校長協会(東京)によると、加盟校は最多だった1959年度の541校に対し、本年度は367校。20万人を超えた生徒数は8万8650人にとどまる。
 「農業高校の名を全国にとどろかせてくれた」と語ったのは同協会の福島実理事長。「諦めず、地道にこつこつ取り組む姿は農業高生の手本だ。努力の大切さを教えてくれた」とねぎらった。


2018年08月22日水曜日


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