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<仙台市・新成長戦略>経済の域内循環に軸足 「豊かさ実感」も目標に

 仙台市が22日に発表した新たな経済成長戦略の骨子は、ICT(情報通信技術)と地域産業を組み合わせ、新ビジネスを創出する方針を打ち出した。経済の域内循環にも軸足を置き、「共創産業を興そう」など6項目を掲げた河北新報社の提言「東北の道しるべ」と重なる部分がある。(2面に関連記事)

 戦略の重点プロジェクトの一つが、「X−TECH(クロステック)イノベーション都市」。集積が進むICT企業と介護分野、農水産業などを連携させ、地域産業の高度化を図る。
 提言の「共創産業」も東北の資源や伝統技術と、ICTなどの先端産業との結び付きを目指す。東北に自立した経済を打ち立てるため、次世代の内発型産業を興す。
 市の戦略は、多彩な社会起業家が集まる「ソーシャルイノベーターの聖地」を掲げた。東北の経済をけん引する人材として、社会的課題の解決と経済成長を両立する起業家を育てる。
 東北は急速な人口減少と少子高齢化に直面する。地域に山積する課題と向き合うソーシャルビジネスは、「共創産業」の一つだ。
 地域で消費する全てを地域で生産する「地消地産」の推進も戦略に盛り込まれた。人、物、財の域内循環を目指す提言「東北スタンダードを掲げよう」と思想が近い。戦略は経済指標だけでなく「豊かさの実感」も目標だ。経済成長一辺倒と一線を画そうとする姿勢は提言と通底する。
 一方、防災環境都市を標榜(ひょうぼう)しながら「エネルギー自治」につながる戦略は皆無だった。自然エネルギー発電に地域で取り組み、経済循環をつくる動きが全国的に広がるが、市の担当者は「イメージできなかった」と語った。
 東北の道しるべは河北新報が創刊120年を迎えた2017年1月17日に発表した。


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2018年08月23日木曜日


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