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気仙沼・大島の暮らし後世へ 神奈川大院生ら調査開始

ワカメの養殖業者から漁具などの説明を受ける学生ら

 横浜市の神奈川大大学院歴史民俗資料学研究科の学生らが、宮城県気仙沼市大島の崎浜地区で島民のなりわいや信仰などの調査を始めた。今月6〜10日に島を訪れてフィールドワークを実施。約2年かけて島の風習などを本にまとめる計画だ。
 東日本大震災後、同大は島に残る漁業資料を収蔵するための図書館建設に協力した。復興支援でつながりができた島を今度は調査対象にした。
 島南部の崎浜地区を訪れたのは教授と学生計19人。地区内の民宿を拠点に「信仰」「衣食住」「生業」の3班に分かれ、民家や漁港で屋号や漁具を調査。墓を見て歩き、残っている古い漁場図も解読した。
 生業を調べるグループ6人は8日、海岸沿いを歩いて漁港にあった漁具を調べたり、ワカメの養殖業者から漁の時期や養殖の方法などを聞いたりした。
 台湾の少数民族の研究をしている中国人留学生で博士後期課程の李干さん(25)は「台湾では女性が漁に関わるのを禁止されている少数民族もあるが、この地区では女性も積極的に漁に関わっているのが興味深い」と話した。
 班ごとに今回調べた結果を精査し、必要があれば島を再度訪問して追加調査する。完成した本は島に寄贈する予定だ。
 博士後期課程の小野寺佑紀さん(27)=大島出身=は、震災後に大島中で非常勤講師を務めた当時から島の民俗調査をしてきた。小野寺さんは「震災から時間がたち、島の人も落ち着いて話ができるようになってきた。次の世代の人たちが、自分のルーツを知る際に参考になるような資料に仕上げたい」と話した。


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2018年08月23日木曜日


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