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陸前高田の松原再生 雑草との闘い 求む草刈り助っ人 苗木、枯死する恐れも

マツの苗木を覆い隠すほどに伸びた雑草を刈り取るボランティアの人たち

 東日本大震災の津波で流失した陸前高田市の名勝「高田松原」を再生させようと植樹したマツの苗木が、猛烈な勢いで伸びる雑草の脅威にさらされている。苗木の生育を阻害しかねない事態に、関係者は除草に追われる。マツの背丈が十分に成長するまで数年以上、地道に草刈りを続ける必要があるという。
 苗木が隠れてしまうほどの雑草に覆われた植樹林で19日、地元のNPO法人「高田松原を守る会」のメンバーがボランティアと草刈り作業に汗を流した。
 苗木に傷を付けないよう慎重に鎌を振るう作業が、7月から毎週のように続いている。守る会副理事長の小山芳弘さん(71)は「ここまでひどい状態になるとは思わなかった」と想定外の光景を嘆いた。
 高田松原は津波で約7万本のマツ林が消滅した。松原をよみがえらせようと岩手県は2017〜19年度、守る会と分担して海岸部約8ヘクタールに約4万本の苗木を植える計画を進めている。
 ところが今夏、海岸部ではヨモギなどが大量に繁殖した。造成のために投入した土に交じっていたり、飛ばされてきたりした種が芽を出し、一気に成長したとみられる。
 県大船渡農林振興センターは「雑草は苗木を風から守る利点もあるが、現状では樹勢を弱めかねない」と困惑する。光合成ができずに苗木が枯死する恐れもあるという。
 県は本年度、草刈り費用約60万円を計上して業者に除草作業を発注した。「刈っても根や種が残ってしまい、また草が生えてくる。こまめに刈り取るしかない」と守る会は長期戦を覚悟する。
 守る会による除草作業は9月まで続く予定。美しい松林を復活させたいと、草刈りボランティアを募っている。連絡先は小山さん080(5570)4128。


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2018年08月26日日曜日


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