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<犬・猫殺処分>東北で大幅減 積極譲渡や適正飼育が浸透「ゼロ」への道のりは険しく

 保健所に引き取られた犬と猫の殺処分が東北で大幅に減っている。2013年の改正動物愛護法施行を受け各自治体が引き取った犬猫の譲渡に力を入れ、飼い主側にも不妊・去勢手術を施すといった適切な飼育が広がりつつある。中でも仙台市は、犬の殺処分ゼロが続く。一方で猫は東北で年6000匹を超え、殺処分ゼロへの道のりは険しい。

 環境省によると保健所がある6県と青森、八戸、盛岡、仙台、秋田、郡山、いわき各市の殺処分数の推移はグラフの通り。16年度は犬が09年度比9割減の602匹、猫は6割減の6229匹だった。
 県別に見ると岩手(犬43匹、猫358匹)山形(犬11匹、猫659匹)の減少幅が大きく、両県とも犬は9割減った。岩手県は「動物愛護団体と連携して積極譲渡を進め、手術励行や最期までの飼育を呼び掛けた効果が出た」と分析する。
 福島は4割に当たる犬229匹、猫2383匹が殺処分された。県は「引き取りを断ると遺棄や虐待につながりかねず、全頭を受け入れている。譲渡にも限界があり、全ての命を助けるのは難しい」と明かす。
 仙台市は引き取り時の飼い主への説得、積極譲渡に力を入れ、12年度以降は犬の殺処分がない。
 狂犬病予防法で登録が義務付けられた犬は飼い主への返還や指導が容易だが、猫の対応には各自治体が頭を抱える。飼われているのに屋外に出歩く猫は多く、発情期を迎える春以降に子猫の引き取りが増える。
 山形県は3月、猫との共生に向けた基本的ルールとなる「猫の適正飼養ガイドライン」を策定。飼い猫の場合、屋内飼育や不妊・去勢手術の徹底を飼い主の心構えとして示した。
 野良猫に餌を与えるときには、手術やトイレ管理もするよう求める。県は「飼い主や地域住民の意識を高め、処分される猫を減らしたい」と話す。


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2018年08月27日月曜日


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