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地熱の活用 市民と議論 岩手・八幡平市、観光などに期待

農業用熱水ハウスを見学する平舘高の「地熱探検隊」の生徒たち

 わが国最初の地熱発電所「松川地熱発電所」が立地する地域特性をまちづくりに生かそうと、岩手県八幡平市が市民と「熱い」議論を続けている。かつては農業用ハウスの暖房に地熱発電所から豊富な熱水が供給されていたが、近年は農家の利用が低迷。新たに観光面での活用に乗り出す計画だ。
 市は昨年7月、市民に呼び掛けて「沸騰地熱塾」を設置。地熱を活用した「農業」「農産加工品開発」「環境学習プログラム」の3テーマで話し合ってもらい、報告書を受け取った。
 塾参加者で、熱水を利用してバジルを栽培する農業生産法人の農場長川畑勝臣さん(45)は、移住者の立場で「そこに住んでいる人は地元の良さが見えにくいのではないか。そこにある環境を生かす方策を、これからも考えたい」と話す。
 市によると、地熱発電所の熱水利用は1983年に開始。最盛期には11〜3月の冬場に農業用ハウスで15万トンを使っていた。だが、農家の高齢化や後継者不足で昨年度は4万2000トンにとどまった。
 市内では来年1月、新たに「松尾八幡平地熱発電所」(仮称)が稼働する予定だ。市は周辺に用地を確保。熱水利用の観光施設整備を念頭に置くが、具体的な計画は白紙状態だ。
 地元の平舘高と連携した「地熱探検隊」事業では、松川地熱発電所や農業用熱水ハウスを教材に生徒の知識を深めてもらい、若い発想による観光活用策の提案を期待する。
 市企画財政課は「市民の関心をさらに高めて意見を集め、よりよい整備につなげたい」と話している。


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2018年08月29日水曜日


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