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<仙台市地下鉄>送電ケーブルを直流用に交換へ 事故調が再発防止策

運転ストップから一夜明け、通勤・通学客などで混雑するホーム=2018年4月19日午前8時ごろ、仙台市地下鉄南北線仙台駅

 仙台市地下鉄南北線が4月に漏電のため約6時間全線運休した事故で、市交通局の高速鉄道事故等調査委員会は29日、現在の交流用送電ケーブルを今後の更新に合わせ、本来設置すべき直流用に交換するなど事故の再発防止策をまとめた。
 市内4カ所の変電所から架線への送電は直流だが、八乙女−黒松間の事故現場を含む全48本のケーブルは「建設コストの問題」(事故調)で、当時安価だった交流用が使われている。
 交流用には感電防止の銅箔(はく)が巻かれている。漏電すると電気が流れてケーブルの損傷を拡大させるほか、漏電箇所の特定にも時間がかかり、復旧が遅れる恐れがある。直流用への交換は、2022年度から5年間の更新時期に行う。
 事故は東日本大震災の強い揺れなどで線路脇の側溝が約6センチ沈み、地下ケーブルが押しつぶされて損傷、漏電を引き起こしたと断定された。ケーブルの経年劣化は確認されなかった。
 事故現場近くの黒松トンネル南側でも、4.8センチの沈下と側溝下に最大20センチの隙間が見つかった。地下にケーブルはないものの、モルタルを注入して埋める。事故現場で確認された3センチ程度の隙間はふさいだ。
 事故当日は、鉄道部門の部署間で「本日中の復旧は困難」などの情報が迅速に伝達されず、状況を知らせる市交通局ホームページの更新が遅れた。「災害時に準ずる」とだけ定めた事故時の対応マニュアルを大幅に見直す。
 委員長の森研一郎交通局理事は「南北線の設計時に土木、電気両部署に協調性がなく、重要なケーブルの上に側溝を乗せるような構造になった」と指摘した。
 事故調は10月の次回会合で報告書をまとめる。


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2018年08月30日木曜日


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