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<在宅被災者自宅補修補助>石巻市、未利用3000世帯を調査 申請数計画の1割…利用増へ制度再周知

 石巻市が東日本大震災の在宅被災者向けに本年度導入した家屋の小規模補修補助金制度について、市が未利用の約3000世帯を対象とした訪問調査を9月に始めることが29日、分かった。申請数が市の計画の1割に満たない状況を踏まえた。制度の再周知を図りながら被災家屋の実態を把握し、利用世帯の増加につなげたい考え。

 市生活再建支援課によると22日現在、窓口での事前相談は884件。うち申請に至ったのは208件で、市が本年度の利用を見込んだ2800世帯の約7%にとどまる。
 市は制度対象となる可能性がある世帯数を約4000と想定。現状では約3000世帯が相談に訪れていないことになる。
 9月以降、自立生活支援員20人体制で約3カ月かけて戸別訪問。家屋の外観を目視で確認するほか、世帯主の同意を得て室内をチェックする。補修の意思や予定の有無を尋ねるほか、健康面を含む心配事を聞き取る方針。
 市生活再建支援課は「被災者の困り事などを可能な限り聞いていきたい。修繕箇所を直していない人がいれば相談してほしい」と呼び掛ける。
 同制度を巡り、市民からは「地震の影響で壊れた箇所を直そうとしたが、震災との関連が認められないとの理由で却下されたケースが複数ある」などの不満が出ている。
 石巻市を拠点に在宅被災者を支援する「チーム王冠」の伊藤健哉代表理事は「聞き取りをする支援員が在宅被災の知識をきちんと持っていないと問題の本質を見落とし、中途半端な調査結果になってしまう危険がある」と指摘する。

[小規模補修補助金制度]津波浸水区域で全壊か大規模半壊と判定された家屋が対象。国の被災者生活再建支援制度の加算支援金(補修の場合、最大100万円)を受給し、市の住宅再建事業補助金(同)が未交付であることが条件。100万円以下の補修工事に対し50万円を上限に補助する。災害救助法に基づく応急修理制度の未利用世帯は最大76万円。


2018年08月30日木曜日


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