宮城のニュース

老舗日本料理店、100年超す歴史に幕 宮城・白石「割烹大上」きょう閉店 店主「小さくても復活を」

最後の例会で片倉御膳の献立を説明する今井さん(中央)=28日

 宮城県白石市城北町にある老舗日本料理店の「割烹(かっぽう) 大上(だいじょう)」が31日で店を閉じることになった。建物の老朽化や客足の落ち込みで、100年を超える歴史に幕を引く。常連客は「城下町白石の食文化を支えてくれた」と閉店を惜しむ。

 大上は、蚕卸問屋として1867年に創業し、明治後期ごろに料理店を始めた。上質な懐石と創意工夫を凝らしたメニューで知られ、6代目店主の故今井紘一さんは1982年と84年、97年に白石を訪れた天皇、皇后両陛下ら皇族に料理を振る舞った。
 人気メニューは白石温麺(うーめん)を特製ごま酢、くるみだれ、しょうゆだれで楽しむ「三色うーめん」。古文書を基にした「片倉御膳」は、江戸時代に白石城主片倉家が、仙台藩主の伊達家をもてなした料理を再現した。
 建物の大部分が築70年ほどになり、法事などの団体客の減少に加え、新たな防火設備も必要となったため、廃業を決めた。
 28日は、市内外の常連客が集まる「大上会」の例会があり、6人がタイの若狭焼き、鯨餅などが並ぶ片倉御膳を味わった。30年近く前から通う蔵王町の開業医佐藤恒明さん(70)は「白石の食文化を全国的に広めてくれた。再興する日を待ちたい」と惜しんだ。
 7代目の今井大助さん(48)は「店を閉めるのは本当に心苦しい。小さくてもいいから復活し、食事で時を忘れられる空間をつくりたい」と再起を期した。


関連ページ: 宮城 社会

2018年08月31日金曜日


先頭に戻る