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<小動物と暮らす>ヘビ編[2]人の臭いで拒食症に

食べ物を飲み込み、胴体の膨らんだヘビ

 ヘビの食事は前回お話ししたように、さまざまなサイズのそろっている冷凍のマウスや、ウズラなどがメインになります。冷凍の食事で気を付けなければいけないのは、人の臭いを付けないようにすることです。
 冷凍の物はファスナー付きの食品保存袋などに入れて湯せんし、35〜40度くらいに温めます。ちょうど、マウスの体温と同じくらいの温度です。中心部が冷たいまま食べると、消化不良を起こすなど、嘔吐(おうと)、下痢の原因になります。芯までしっかり温めましょう。
 人の臭いが付くと警戒して食べないこともあます。非常に厄介な拒食症という病気に発展することもあり要注意です。拒食症になると、半年、長ければ1年近く餌を食べなくなることもあります。ボールパイソンは特にデリケートで、拒食症になりやすい種です。
 食事の最中に驚かすことも、拒食症の原因になります。驚かすというと、大きな声や物音を立てることだと想像する方が多いと思いますが、ヘビは耳が良くないので大きな音には反応しません。
 一番良くないのは振動なのです。ヘビは振動に非常に敏感です。食事中にヘビの入った水槽を移動させたり、近くを歩いたり、戸を開け閉めしたりする行為は慎みましょう。
 腸閉塞(へいそく)も起こすことがあります。ヘビは自分の体の太さより、かなり大きな生き物を飲み込みますが、消化し切れなくて腸で詰まってしまうことがあります。床材と餌を同時に飲み込んでしまうこともあるので、床材の質や大きさは気を付けて選ぶ必要があります。
 ヘビは脱皮を繰り返して大きくなります。水に入って脱皮をしやすくすることがあるので、大きめの水入れを用意しておきましょう。体に傷がつくと、脱皮不全といって上手に脱皮できないことがあります。水槽の中に、体を傷つけるような鋭利な物がないようにチェックしてください。
 ヘビは頭が良く、とても人に慣れる生き物です。臭いがなく、鳴かず、手の掛からないペットとして、あなたも、ヘビを選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。(獣医師・川村康浩)


2018年08月31日金曜日


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