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絶滅危惧種シジュウカラガン、千島列島で繁殖か 首輪ない幼鳥を現地で確認

シジュウカラガンの群れ。首輪のない幼鳥が含まれていた=千島列島シャシコタン島(私市一康さん撮影)

 日本雁(がん)を保護する会(宮城県栗原市)と仙台市八木山動物公園(太白区)は31日、絶滅危惧種の渡り鳥シジュウカラガンの千島列島での繁殖の可能性が初めて確認された、と発表した。
 現地で繁殖したと考えられる幼鳥が確認されたのは、千島列島のシャシコタン島(捨子古丹島)。同園などで放鳥事業を行ってきたエカルマ島(越渇磨島)の南東約6キロにある。
 8月12日にツアーで現地を訪れた邦人が26羽の群れを確認し、23羽の撮影に成功。写真を分析した結果、成長すると現れる首輪がなく、幼鳥とみられる個体が10羽程度いた。現地周辺で生まれた可能性が高いと考えられるという。
 放鳥事業の成果でシジュウカラガンの国内への飛来数は、2017年度に過去最多の5120羽になった。秋田県の八郎潟や大崎市の化女沼、蕪栗沼が主な飛来先になっている。飛来数の増加で繁殖地が形成されていることは類推されたが、具体的な繁殖の証拠は確認されていなかった。
 戦前まで仙台などに多数飛来していたシジュウカラガンは一時期、姿を消したため、同園が1980年から同会やロシア科学アカデミーと繁殖と放鳥に取り組んできた。同会の呉地正行会長は「写真は現地周辺での繁殖の可能性を示す証拠。今後、繁殖地の調査や保全を進める上で重要な成果になった」と話した。


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2018年09月01日土曜日


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