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<杜の都のチャレン人>演劇 活性化へ秘策を次々

「演劇人らが活発に交流できる場になれば」と自らが経営する居酒屋で語る赤羽さん=仙台市宮城野区

◎劇都に新風巻き起こすプロデューサー 赤羽ひろみさん(31)

 「仙台は質の高い劇団が多い劇都だと思う。人と人をつなげて演劇愛好者の裾野を広げたい」。新しい演劇祭を開いたり、演劇人の交流拠点となる居酒屋を開店したりして、仙台の文化シーンに新風を巻き起こしている。
 大学卒業後に東京都の舞台制作会社で5年間働いた。その後、都内でフリーで仕事をしていた時、仙台市の舞台制作会社が企画した地域発信型の演劇創作事業に関わった。「ずっと地方都市の演劇振興に関心があった。仙台で仕事をした際、俳優の意識の高さや演劇の拠点施設・せんだい演劇工房10−BOX(若林区)の存在に感激した」。以来、仙台が好きになり、2015年4月に移り住んだ。
 高校時代は演劇部だったが、役者よりも制作に興味があった。「私にとって役者や演出家は憧れの存在で、その人たちを支えたいと常に思っている。演劇には人生を変える力がある」と語る。
 企画力と行動力は抜群だ。10−BOXがある卸町を盛り上げようと、17年10月には演劇祭「せんだい卸町アートマルシェ」を仲間と企画し、成功に導いた。豊富な人脈を駆使して、全国の人気劇団の公演や一人芝居、ソロダンス、企画展示などを5日間で集中的に開催。「出演者や各劇団のファン同士が交流し、演劇の魅力を広く発信したかった」と笑顔を見せる。
 同演劇祭は今年は10月11〜14日に10−BOXと能−BOXで開く。「約20公演を予定し、昨年以上に盛りだくさんの内容になる。予算的には厳しいが、やるからには10年間は続けたい」と言い切る。
 「演劇人が集う場にしたい」。8月下旬、仙台市宮城野区のJR仙石線中野栄駅北口に居酒屋を開店。熱い演劇談義が交わされている。「演劇人を積極的に雇い、活動と仕事が両立できる環境づくりも後押ししたい」。裏方に徹して、劇都を活性化させる秘策を打ち出す貴重な存在だ。そのアイデアと演劇愛が人を引きつけている。(ぬ)

[あかはね・ひろみ]87年長野県塩尻市生まれ。桜美林大芸術文化学群演劇・ダンス専修卒。仙台市宮城野区在住。「せんだい卸町アートマルシェ」では飲食店や雑貨販売、栄養相談、写真館など10店舗のブースも設置。連絡先は実行委員会090(4130)1775。http://www.artmarche.site/


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2018年09月01日土曜日


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