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押し寄せる津波「涙も出なかった」 気仙沼署で地元の歌手熊谷育美さん講話 震災後採用の警察官、当時知り決意新た

震災時の様子などを伝える熊谷さん(右)

 気仙沼市出身、在住のシンガー・ソングライター熊谷育美さん(33)を招いての講話が3日、気仙沼署であった。東日本大震災当時の市内の様子などを聞いた署員は、被災地の警察官としての決意を新たにした。
 熊谷さんは震災時、市魚市場付近でテレビ番組の収録をしていた。避難した高台で撮影した、津波が押し寄せる鹿折地区の写真を紹介。「涙も出なかった。夢であればいいと思った」と振り返った。
 あちこちに船が打ち上げられたり、市内で異臭がして大きなハエが多数発生したことなども報告した。全国で自然災害が相次いでおり防災、減災の大切さを強調。最後に「今後も町の安心、安全のために仕事をなさってください」と激励した。震災前日に完成し応援歌として親しまれている「雲の遥(はる)か」も披露した。
 気仙沼署は94人の署員のうち約4割の36人が震災後の採用。講話は警察官としての使命を再認識しようと開いた。4月から同署に勤務している巡査(23)は「震災前、震災当時の気仙沼の様子が分かって勉強になった。地域に感謝されるような警察官になりたい」と話した。


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2018年09月05日水曜日


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