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コンクリ劣化、深海で調査 過酷な環境に耐えられる構造物実現へ基礎データ収集

しんかい6500によって設置されるコンクリートが入ったケース(海洋研究開発機構提供)

 海洋研究開発機構(海洋機構)と八戸工大(八戸市)、建設会社の不動テトラ(東京)は3日、3000メートルより深い海底でコンクリートの経年劣化を調べる実証試験を開始したと発表した。深海でエネルギー開発用の建造物や観測機器などが必要となる可能性を見据え、過酷な環境に耐えられる構造物の実現に向けて基礎データを収集する。
 コンクリートは安価で強度が高く、陸上や浅い海域での変化に関しては長年研究が行われている。海中では成分が溶け出すといわれるが、深海で経年変化を検証した例はなく、実物を使った本格的な試験は初めてという。
 試験には八戸工大提供の直径10センチ、高さ20センチ、重さ3.6キロの円柱状コンクリートを使用する。海洋機構の無人えい航装置や有人潜水調査船「しんかい6500」を使って7月17〜20日、伊豆半島南端から約70キロ沖の南海トラフ北縁の海底3515メートルに36個設置した。
 コンクリートはステンレス製の台の上に6個ずつ6組に分けて配置。1年に1組取り出して強度や成分の変化、ひび割れなどを解析し、劣化具合を評価する。
 収集データは、海底に設ける構造物の強度が確保できるか否かの判断、深海設置用のコンクリート開発などに活用する。八戸工大の迫井祐樹准教授(コンクリート材料学)は「1年後、2年後にどう変わったかを分析し、強度や耐久性の不具合があれば、改善した上で再設置も検討したい」と話した。


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2018年09月04日火曜日


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