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二つの震災風化防ごう 大阪の学生、復興支援イベント計画 来年1月神戸・中華街で気仙沼の現状と魅力発信

観光関係者から復興の状況などを聞く学生たち=8月29日、気仙沼市

 東日本大震災後、宮城県気仙沼市内で復興に関する調査を続けている摂南大経済学部(大阪府寝屋川市)の学生が、阪神大震災から24年目となる来年1月17日、神戸市内で復興支援のイベントを開く。気仙沼市の魅力を関西で発信し、震災の風化を防ぐのが狙い。昨年3月に営業を終えた仮設商店街「復興屋台村 気仙沼横丁」を復活させる計画も立てている。
 イベントを企画したのは植杉大教授(48)のゼミに所属する4年生4人。1月17、18の両日、神戸市の中華街・南京町の中央広場で行う。「飲食」「物販」「観光」「歴史」の四つのブースを設け、気仙沼の魅力や被災の状況を伝える。
 飲食ブースでは復興屋台村に出店した飲食店の店主が、人気料理などを提供する予定。当時の雰囲気を再現する計画もある。歴史ブースでは震災の語り部が津波被害の様子などを説明し、観光ブースではサメの歯を使ったキーホルダー作りが体験できる。
 植杉教授のゼミは2012年以降、気仙沼市を訪問。4年生は毎年共同で市内の観光や仮設住宅の生活などを卒業論文にまとめている。今年の4年生4人は復興支援イベントの効果をテーマに決め、実際に催しを手掛けることにした。
 昨年から気仙沼の関係者と協議を重ね、8月27〜29日には3人が植杉教授と市内を訪問し、市や気仙沼商工会議所に協力を求めた。
 背景には風化への危機感がある。昨年11月に神戸市で気仙沼の知名度などを調べると、「知らない」との回答が3割を占めた。高野凌嗣さん(21)は「震災直後なら認知度はもっと高かったはずだ」と話す。
 関西生まれの4人は、阪神大震災を体験していない。二つの震災の風化を防ごうとの思いから、開催日を1月17日に設定した。森俊人さん(21)は「被災地の今を関西方面で伝えるために何とか成功させたい」と意気込む。

<大阪・摂南大植杉教授ら資金協力呼び掛け>
 摂南大の植杉教授のゼミは、気仙沼復興支援イベントへの資金協力を呼び掛けている。経費は約250万円。100万円は大学が負担するが、残額は企業の協賛やクラウドファンディングで調達したい考え。
 植杉教授は「学生たちが考えた、神戸と東北の被災地をつなぐイベントに力を貸してほしい」と訴える。連絡先のアドレスはuesugi@econ.setsunan.ac.jp


2018年09月04日火曜日


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