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鳥海山の言い伝えを絵本に 郷土史研究家と高校生コラボ、妖怪親しみやすく表現

絵本を手にする、すずきさん

 山形、秋田両県にまたがる鳥海山(2236メートル)にまつわる言い伝えを子どもたちに知ってもらおうと、酒田市の郷土史研究家と高校生が絵本「手長(てなが)・足長(あしなが)の妖怪物語」を出版した。

 絵本は3月の発行で、分かりやすく優しい語り口と、温かでユーモラスなイラストが特徴だ。郷土史研究家の天地間(てんちかん)さん(72)が文章を担当し、同月に天真学園高(4月に酒田南高に統合)を卒業した現在は会社員の、すずきみそら=本名・鈴木未空(みく)=さん(18)が在学中に挿絵を描いた。
 絵本は鳥海山の麓の「有耶無耶(うやむや)の関」に住み着いて悪さをした妖怪の手長・足長の来歴や末路を紹介しながら、鳥海山の大物忌と小物忌の2人の神様の伝来、妖怪退治に伴う噴火で鳥海山頂が吹き飛んだという飛島の成り立ちを紹介した。
 鳥海山頂や飛島など周辺5カ所で毎年夏に一斉にかがり火を燃やす「火合わせ神事」の由来や松林の植林の経緯も盛り込んだ。
 天地さんは「絵本は山形側から見た昔話だが、秋田側には飛島が本土と地続きだったという別の昔話も伝わる。文化や地学などを巡って多様な見方のできる鳥海山の奥深さを子どもたちに知ってほしい」と話す。
 すずきさんは「天地さんに声を掛けてもらったが、自分自身も初めて聞く物語だった。自分で妖怪のことを調べるなどしながら、子どもたちに親しみやすい表現を心がけた」と語る。
 A4判36ページ、777円。連絡先は出版元の北星印刷0234(22)3922。


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2018年09月05日水曜日


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