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<八橋人形>年賀切手に 秋田の伝統工芸、来年の「亥」のデザイン 廃絶の危機乗り越え

絵付け指導をする梅津さん(右)=5日、秋田市
八橋人形の「亥」がデザインされた寄付金なしの切手
2018年用の年賀郵便切手の図柄に採用された、秋田市に伝わる郷土玩具「八橋人形」の亥

 日本郵便は、干支(えと)が「亥(いのしし)」となる2019年用の年賀郵便切手の図柄に、秋田市に伝わる郷土玩具「八橋(やばせ)人形」の亥を採用した。八橋人形は江戸時代中期に秋田市八橋に伝わったが、4年前に唯一の伝承者が亡くなり一時は廃絶の危機に直面した。市民有志が制作を引き継いだことで素朴な土人形は今も地域から愛され続け、年賀状に貼る切手の図柄に決まったことで全国から注目を集めている。

 八橋人形は京都の伏見人形がルーツとされ、かつては男児が生まれると菅原道真公を模した土人形を飾る風習があった。しかし職人は徐々に減り、最後の1人となった道川トモさんが2014年に77歳で亡くなった。
 生前、道川さんと交流があった秋田市の郷土人形収集家梅津秀(しゅう)さん(69)が「200年続く文化をなくせない」と、遺族から人形の型を譲り受けた。
 3年前に市民ら12人で「八橋人形伝承の会」を結成。梅津さんは会長となり、八橋にある市老人福祉センター内に工房を構えて制作や販売、体験教室を行っている。
 復活後は新しい感覚を取り入れて工夫を凝らす。道川さん制作の亥は細身で淡い色が特徴だった。年賀郵便切手に選ばれた現在の亥は粘土の量を増やして太らせ、色合いも正月らしく金と赤を大胆に使う。
 8月30日に年賀切手の図柄が発表されると、全国から注文が殺到。会員が筆で顔の表情などを一個一個丁寧に描く作業を続ける。
 梅津さんは「反響が大きく、亥の小サイズは品切れとなり制作に懸命だ。この機会に八橋人形を知ってもらえる」と喜んでいる。
 今回は通常のサイズ(長さ9センチ)に加え、一回り大きな11センチも用意した。価格(税別)は大で1200円、小は1000円。連絡先は梅津会長090(5184)7364。


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2018年09月08日土曜日


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