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<震災7年半>被災跡地をハーブの庭に 神社周辺に来春植栽

造園予定地に立つ岩佐さん

 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県山元町花釜地区で、地区住民らが今月、地元の青巣稲荷神社にハーブを中心とした庭を造る「鎮守の森ハーブガーデンプロジェクト」を始めた。神社周辺はかつて集落があった場所で、住民らは被災沿岸部に庭仕事を楽しむ人々が集う日を思い描いている。
 神社で2日に行われた地鎮祭に、プロジェクトを進める同町の非営利団体「ノワイヨノットハーバルアーツ」のメンバーや住民ら約30人が参加。来春のハーブ植え付け開始に向け、スタートを切った。
 花釜地区で夫とデザイン会社を経営する岩佐ゆみさん(49)がノワイヨノットの代表を務める。専門の資格を生かし、ハーブを使う植物療法などを仕事として続けてきた。津波で自宅が浸水しながらも、震災後は地元で、ハーブ製品などを使った支援活動を行った。
 造園予定地は神社境内北隣の数十アール。元宮司の居宅や畑などがあった場所で、現在は住宅建築が制限されている第1種災害危険区域(津波防災区域)に指定されている。
 構想を知った地元の普門寺住職坂野文俊さん(55)が計画を後押ししようと、岩佐さんに神社関係者を紹介した。坂野さんらは既に土の搬入を始め、今後は庭師にアドバイス受け、計画を具体化する。
 氏子総代長の渡辺正俊さん(77)は「ここを離れた人も、荒れ地のままでは寂しいと感じると思う。植物が植えられるのはとてもいいことだ」と期待する。
 プロジェクトの中心となるノワイヨノットのノワイヨはフランス語で種、ノットは英語で結び目を意味する。岩佐さんは「さまざまな人が垣根なく集い、植物に触れ合える場にしたい」と話す。


2018年09月11日火曜日


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