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<震災7年半>復興関連予算 総額35兆円 11〜19年度国支出見通し 執行率7年連続60%台

 東日本大震災の被災地に投入された国の復興関連予算が、2019年度までに総額35兆円を超える見通しになっていることが分かった。震災発生から11日で7年半。巨額の財源が積み上げられた一方、執行率は11年度から7年連続で60%台に低迷し、現実の復興に直結していない実態もある。(震災取材班)
 復興関連予算は、増税などを原資に国が復興特別会計として一般会計と別に管理する復興予算に加え、福島第1原発事故に伴う除染費や中間貯蔵施設整備費など東京電力に求償する経費、国が発行する復興債の償還費を含む。
 これまでの支出済み額は、前半の集中復興期間(11〜15年度)だけで計27兆6231億円。後半の復興・創生期間に当たる16、17年度(計5兆1485億円)を合わせると、32兆7716億円に達した。
 主な使途は「被災者支援」「住宅再建・復興まちづくり」「産業・なりわいの再生」「原子力災害からの復興・再生」の主要4事業。岩手、宮城、福島3県を中心に自治体の財政負担を減らすため、震災復興特別交付税にも充てられた。
 復興庁は18年度当初予算に1兆6357億円を計上し、3252億円の震災復興特別交付税も措置した。今年8月末に示された19年度概算要求額は1兆5420億円で、19年度末までの歳出総額は35兆円を超えるとみられる。
 被災地では、膨張した予算を円滑に執行できる体制が今も整っておらず、毎年ほぼ3分の1が単年度で消化しきれていない。防潮堤や住宅の整備、区画整理事業、福島の帰還促進事業などが停滞する現状に、被災自治体では復興期間が終了する21年度以降も、国に財政支援の継続を求める動きが広がっている。
 復興庁の担当者は「特定復興再生拠点の整備を進める福島を中心に、どのような事業が残るのか関係自治体にヒアリングを実施し、財源の在り方も含めて検討する」との考えを示す。

[復興予算]震災当時の民主党政権は2011年度からの5年間で19兆円を確保。自民党は12年度の政権交代後、26兆円に拡大した。16年度からの5年間は6兆5000億円が必要と試算し、一部は地元負担が生じている。20年度まで10年間の総額は32兆円を見込む。財源は復興債の発行や政府資産の売却のほか、所得税を25年間、住民税を10年間増税するなど、全国民に薄く広く負担を求めている。


2018年09月11日火曜日


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