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<北海道地震>全域停電ブラックアウトの発生、東北では? 東北電力「震災時のような停電は起こりにくい」

 最大震度7を観測した北海道の地震で、道内の全域が停電する「ブラックアウト」が起きた。東日本大震災でも東北電力管内(東北6県と新潟県)で延べ486万戸が停電し、北東北3県と宮城、山形両県の北部は全域停電に陥った。東北で今後、ブラックアウトが発生する可能性を探った。
(報道部・高橋鉄男)
 6日の地震では、道内の電力需要の約半分を担う北海道電力苫東厚真(あつま)火力発電所が緊急停止し、需給のバランスが崩れて他の発電所も次々と自動停止した。
 東北電によると、2011年3月11日の本震や4月7日の最大余震で同様の事態が起きた。東北北部と南西部をつなぐ東北電宮城変電所(宮城県加美町)と周辺で故障が発生。送電網が南北に分離して北部の需給バランスが崩れ、宮城、山形以北の発電所が自動停止した。津波や揺れで大きな被害を受けなかった青森や秋田の日本海沿岸でも停電した。
 震災後、東北電は青森−宮城間で新たに整備していた超高圧50万ボルトの基幹送電線(約300キロ)の使用を前倒しして開始。震災級の地震が起きても南北が分断しないよう送電線網を増強した。
 東北電も、1カ所の発電所への依存度が大きくなるケースがある。ピーク需要時には東新潟火力(新潟県聖籠町、約515万キロワット)が全体の2割台を賄うが、東北電は「各県の需要に応じて発電所を分散配置している」と危険性を否定する。
 北海道の地震で、北海道電と東北電を結ぶ北本連系線(60万キロワット)はいったん直流に換えた電気を交流に戻す電力を確保できず、融通が当初機能しなかった。東北電と東京電力の間の東北東京間連系線(1262万キロワット)は交流のまま融通が可能で、送電量も多い。
 東北電の担当者は「東北電と東電のいずれかの発電所1カ所がダウンしても影響は相対的に小さい。震災時のような広域停電は起こりにくい」と説明する。
 電力系統に詳しい元東京大学特任教授の阿部力也デジタルグリッド会長は「全域停電は考えにくいが、再生可能エネルギーなど発電事業者が増え、需給コントロールは年々難しくなっている。部分的に送電網が弱い所の点検は必要だ」と指摘する。


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2018年09月12日水曜日


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