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<震災7年半>災害援護資金の半数が滞納 被災3県24市町の対象世帯 震災で失職、高齢化

 東日本大震災の被災者の生活再建に向け、国などが市町村を通して貸し付けた災害援護資金を巡り、岩手、宮城、福島3県の計24市町で、返済期日が来た世帯の約半数に当たる3460世帯が滞納していることが11日、共同通信のアンケートで分かった。滞納総額は約4億円で、返済が今後本格化するのに伴い、膨らんでいく可能性が高い。震災による失職や高齢化が要因で、被災者が生活を立て直せていない現状が浮き彫りになった。
 貸付件数が100件以上ある自治体を対象に、7月31日時点で把握した滞納世帯数や金額などを尋ねた。回答が得られなかった宮城県の2市町は除いた。
 貸付総額は2万6399世帯に対し計約460億円。返済開始まで6年程度の猶予期間があり、返済期日が来たのは約7500世帯で、まだ全体の3割弱。金額は、貸付総額の数%程度にとどまる。
 1世帯当たりの貸付額は最大350万円。滞納が多い理由について、多くの市町が「震災で勤務先が変わり収入が減った」(塩釜市)など、生活の困窮を挙げた。借りた人が高齢化し「年金収入のみで、日々の生活が優先となっている」(大崎市)との指摘もあった。
 阪神大震災の被災地、神戸市でも援護資金の未返済が今なお問題で、2017年8月時点で約1960世帯が計約30億円を滞納している。援護資金の原資は国が3分の2、残りを都道府県か政令指定都市が負担。被災者からの回収は市町村の担当で「長期間の債権管理で業務量が増大する」(いわき市)、「回収のノウハウがない」(宮城県山元町)と危機感を募らせている。
 国立研究開発法人防災科学技術研究所の林春男理事長は「債権の回収だけを目的とせず、個々人の事情を把握し、生活再建に向けて支援することが必要だ」と指摘した。

[災害援護資金] 1973年に成立した災害弔慰金法に基づいて、災害で住宅や家財が被災したり、世帯主がけがを負ったりした世帯に最大350万円を貸し付ける制度。所得制限があり、4人世帯の場合は年間の総所得が730万円以下。東日本大震災の被災者に対しては、返済完了までの期限は13年としている。原則年1回か半年に1回の分割返済。


2018年09月12日水曜日


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