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<強制不妊手術>国、違法性の認否を回避「主要争点ではない」仙台地裁口頭

 旧優生保護法(1948〜96年)下で繰り返された強制不妊・避妊手術を巡り、宮城県の60代と70代の女性2人が国に計約5000万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が12日、仙台地裁であり、国は手術の違法性に関し「主要争点ではない」として認否しない意向を示した。

 地裁は8月の前回弁論で、国が旧法の合憲性の認否を拒否したことを受け、手術の違法性を否定する理由についても主張するよう国に求めた。
 国は今回提出の書面で「争点は旧法に関する政府と国会の立法不作為」と改めて強調。本来違法の行為を例外的に合法とする違法性阻却事由に手術が該当するかについて「補充主張する必要性は乏しい」とした。
 女性側は、差別や偏見にさらされた被害者が、旧法廃止前に手術の違法性を訴え出ることは事実上不可能だったと指摘。「手術は憲法が保障する自己決定権を侵害し、国には旧法廃止後、国家賠償法と別に補償法を制定する責務があった。国会の広い裁量を理由に立法義務がなかったとは言えない」と訴えた。
 その上で、被害者が仮に手術に同意していたとしても、意思決定は国の施策や手術を容認する社会的な圧力でゆがめられたと主張。「同意は被害者の真意に基づくと国が立証しない限り、手術の違法性は否定されない」と主張した。
 中島基至裁判長は立法不作為の有無を判断するに当たり来年2月、自己決定権に関する女性側の本人・証人尋問を実施する方針を示した。女性側は原告の70代女性本人と60代女性の義姉の尋問を請求した。


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2018年09月13日木曜日


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