宮城のニュース

仙台の特区保育園でずさん会計、運営法人理事長を解職 知人会社に発注集中

法人前理事長が解職された中山とびのこ保育園=仙台市青葉区中山2丁目

 仙台市が国家戦略特区を活用し、全国で初めて都市公園内に整備した中山とびのこ保育園(青葉区)を運営する同市の社会福祉法人「中山福祉会」がずさんな会計処理を理由に、前理事長の男性(71)を解職したことが13日、関係者への取材で分かった。前理事長は水増しした委託費や園と直接関係のない経費を、知人の元市議が経営する会社から法人側に請求させ、理事会の承認を得ずに支払ったという。

 法人側の経理文書によると、前理事長は2017年4月の開園以来、理事会の承認なしで計11件、計約400万円の業務を知人の会社に発注。このうち園庭の芝生管理委託費(42万円)は17年4〜10月に知人の会社から月に2回、2人ずつ派遣されたことになっている。関係者によると、実際に業者が来たのは2回だけで、36万円程度が法人側に水増し請求された疑いがある。
 園の敷地外の公園樹木伐採費など3件、計120万円も法人側が支払ったが、園の関連経費として扱うために必要な理事会の承認は得ていなかった。
 前理事長は今年6月28日の法人理事会で、一部の理事から「発注先が知人の会社に集中するなど会計処理に疑義がある」などと指摘され、理事らの採決で解職された。その後も理事にとどまっている。解職要求した理事の一人は「発注先の選定の経緯も分からず、適正な会計処理とは思えない。法人を私物化した」と憤る。
 河北新報社の取材に対し、前理事長は芝生管理委託費について「園の職員に任せたがうまく管理できず、知人の会社に委託した。請求書通りの作業員の派遣を受けた」と説明。公園樹木伐採費は「理事長は理事会の承認なしで300万円まで自由に支出できると法人の定款で定めており、問題ない」と話した。

[中山とびのこ保育園]仙台市青葉区中山2丁目の都市公園「とびのこ公園」内にあり、定員は90人。地元の町内会、商店街、まちづくり組織でつくる社会福祉法人が運営する。総事業費約2億8000万円のうち国が1億6600万円、仙台市が2000万円を補助。園の運営は市の委託費・補助金で賄われ、市は2017年度に計1億1100万円を拠出した。


関連ページ: 宮城 社会

2018年09月14日金曜日


先頭に戻る