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「幻の花」ミチノクヒメユリ3色の口紅に 新庄神室産業高の生徒が試作、商品化目指す

口紅を試作し、お気に入りの1本を手にする生徒たち
生徒が開発した口紅。濃さが3種類ある

 山形県鮭川村の村花でありながら生産者の減少で「幻の花」になりつつあるミチノクヒメユリの復活に向け、新庄神室産業高(新庄市)の生徒たちが、花びらを使った口紅を開発した。かつては年間約50万本生育されていたが、今では保存を目的に村内の男性が1人で栽培しているだけ。生徒たちは「商品化されれば生産者が増え、地域の活性化につながるかもしれない」と期待している。

 同高では約10年前からミチノクヒメユリを研究し、3年前には花びらをアクリルに入れた文鎮ペン立てを製作。村役場に寄贈したが、コストがかかりすぎて商品化には至らなかった。
 今回は2年生の総合実習と3年生の課題研究の授業で、計10人が斎藤信俊教諭(51)の指導を受けながら製品化をにらんで開発した。
 栽培を続ける男性から提供してもらった花を十分に乾燥させた後、乳鉢でつぶし、ガーゼを使って丁寧にこした。その後、粉末を木の実から取り出した油脂「シアバター」やワックスなどに加えて固めた。
 口紅1本当たりの粉末量を0.5グラム、0.3グラム、0.1グラムにした3種類計100本を試作。濃い順に「バレンシアオレンジ」「サンセットオレンジ」「サマーオレンジ」と仮称を付けた。
 生物環境科3年の高橋茜さん(18)は「花びらをドライフラワーにして粉末にするまでが大変だった。天然素材でできた口紅が商品化されて花の需要が高まり、生産者が増えればうれしい」と話す。
 生徒たちは、自分たちで試作品を使い、簡易な皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を行い、安全性を確認した。しかし費用の問題があり、詳しい成分の解明まではできていないという。
 同科3年の伊藤沙也加さん(18)は「アイデアを出して試作品を作るところまではできた。幻の花の復活という趣旨に賛同して、製品化してくれる企業が現れてほしい」と願っている。


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2018年09月15日土曜日


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